駐在事務所を現地法人化するための「ある作戦」
緒方:そう、2年前ですね。私としては、こっちで営業して、こっちで遂行して売り上げを立てられる、つまりベトナム現地側で全部完遂できる体制を組みたい、と。そして、もっと自由度を持たせてもらって、ベトナムで事業を大きくしていくっていうことをやりたいなと思って。
ただ、駐在員事務所から現地法人にしますって言ったら、本当にそれ儲かるのかと。 倒産せずに経営できるのか、となってくる。
だけど具体的にそこから先1年ぐらいの案件が見えてれば、会社としては一応 SPC(特定目的会社/Special Purpose Company)、プロジェクトカンパニーですっていう形では作れる。案件が 終わったら畳むか畳まないか考えましょうみたいな感じで。 具体的に1年で1億円ぐらいの案件があれば、まあ1人2人の人件費は払えるので、もうとにかく具体的な案件を見せるしかないなと思って。
━━もう具体的に回し始めちゃえ、と。
緒方:当時、国際連合(国連)のベトナム事務所に、面白くて一緒に仕事したいなと思った人がいて、また在ベトナム日本大使館にも面白い人がいたんで、3人で話し合って案件を共同で企画したんですね。 で、本社の副社長に、案件が受注できるかもしれないので、ちょっと一緒に営業してくださいって、日本から呼んで、会ってもらった。そこで彼らが、ぜひMRIベトナムさんでやってもらいたいんです、と言うわけです。 ただ、この案件やるためにはベトナムに現地法人が必要になる。 そうなると、副社長が、そこまで言ってもらえるんだったら、これは作るしかないわなって言ってくれて。 で、その後の経営会議で通してもらったんですよ。
━━へー。
緒方:ちなみに、その案件は、ベトナム政府が国内のイノベーション・エコシステムを構築するための政策を一緒に創っていく、というものだったのですが、無事に受託できた後、1年間プロジェクトとして取組みました。これにはもちろん全力で取組むわけですが同時に、1年という期間が終わる前に、他にも「MRIベトナムにお願いしたい」というお客さんを作って受注してしまえば、またそのプロジェクトが終わるまでは畳めないということになるわけです。だから、戦略的に案件を作りまくって。
副社長が一緒に営業してくれて受注できたあの1つの仕事を皮切りに、派生案件がどんどん広がって、ベトナムでの認知度も徐々に高まってきたところで、現地法人化して、今に至る、と。まあ、そんな流れです。


