キャリア

2026.08.27 15:00

キャリアを壊す「安全第一」の罠、今すぐ捨てるべき不適切な思考法

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安全第一の姿勢が「不適切なキャリア・アドバイス」になる時

「後悔するよりも安全を」という姿勢は、本当に命に関わる危機に直面している状況であれば、優れたアドバイスだ。シートベルトを締める。煙検知器をチェックする。疑わしい症状を詳しく調べる、といったことだ。しかし、これから意味のあるキャリアを築いていこうとする者にとっては、何よりも安全を重んじる姿勢は残念なアドバイスになってしまうだろう。

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クラウドマインドに、職業人としてのすべての決断を任せていくと、「後悔するよりは安全な方がいい」という発想から、気がつくと以下のような状況が生じているはずだ。

・応募しない――不採用になるかもしれないから
・声を上げない――恥ずかしい思いをするから
・交渉しない――雇い主を怒らせるかもしれないから
・転職しない――きっと後悔するから
・起業しない――新たな事業が失敗するかもしれないから
・アイデアを公表しない――誰かに批判されるかもしれないから
・なじんだ場所を離れない――今後どんな事態になるかわからないから

かつて進化のなかで個体の生存を促すように発達した仕組みは、今となっては、人生に制約を与えることになり得る。ここで、もう一つの疑問が生じる。それは、キャリアの決断に、恐怖心が忍び込んでくる時にはつきものの疑問だ。つまり、「常に『安全な方』を選ぶことの代償は何か?」という問いだ。

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私たちは何かを決める時、行動を起こしたゆえに生じるリスクについては計算するが、行動しないことのリスクは無視しがちだ。自分に適していない仕事に、さらに5年間しがみついたらどうなるだろうか? 昇給をまったく要求しなかったらどうなるだろう? 気後れして提案しなかったアイデアを、ほかの誰かが提案してしまったら?

クラウドマインドは、「もしこれが危険なことだったら?」と問いかける。これに対してスカイマインドは、こう尋ねる。「もし危険でなかったとしたら?」

保身の姿勢は、キャリアのリスクになり得る

新たなキャリアを切り開くブレイクスルーには、「建設的なリスクテイク(productive unsafety)」とでも言うべき要素が不可欠であるケースが多い。とはいえこれは、身体を危険にさらしたり、無謀な姿勢をとったりすることではない。生産的な非安全とは、脆弱さや不確実性、不安、計画通りに物事が進まない可能性といったものを受け入れることだ。

応募要件を100%満たしている自信がなくても、応募してみる。未完成のアイデアでも、提案する。自分は知らない、と率直に認める。話しにくい話題について語る。なじみがなかったテクノロジーを学ぶ。能力を最大限に発揮しないと達成できなそうな課題を引き受ける。何年も前に「賞味期限」が過ぎてしまった仕事を辞める――これらの行動はどれも、不確実なことに不安を覚えるクラウドマインドを起動するだろう。なぜならどれも、結果が保証されていない行動だからだ。

しかし、結果が保証された体験によってキャリアが成長することはほとんどない。キャリアが躍進するのは、新たなことを試す実験を通じてだ。そのため、目先の安全を求めてばかりいると、キャリア自体の安定は揺らぐ、というパラドックスが生じる。

例えば、経験不足に見えるのを恐れて、新たなことを学ぶのを拒む働き手は、時代遅れになってしまう。新たなチャンスをものにすることを避けるリーダーは、新たに生まれつつある市場を見逃すおそれがある。自己アピールにまったく関心がない従業員は、見過ごされてしまうかもしれない。

このように、「その場にじっと立ち止まる」という姿勢は、結果的に、最もリスクが高い行動になってしまう可能性がある。

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翻訳=長谷睦/ガリレオ

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