経営・戦略

2026.08.22 17:26

「その場にいない」CEOが実践するリーダーシップの流儀

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リモートワークに関する文章の多くは、ひとつの立場──従業員の立場──から書かれている。だが、私の場合はその逆だ。私はテネシー州チャタヌーガにある消費者向けヘルス&ウェルネス企業のCEOであり、家族はニュージャージー州の自宅で暮らしている。毎月およそ半分の期間、その場にいないのは私自身なのだ。

この仕事のオファーを受けたとき、最初に相談した相手は取締役会ではなく妻だった。最終的な判断を下したのは彼女である。私たちは、自宅から何百マイルも離れた場所で私が会社を経営することが家族にとって何を意味し、どれだけの代償を伴うのかを話し合ってから、私は承諾した。それ以来、毎月その選択を続けている。

簡単な判断と、難しい判断

どこにいるべきかをめぐる判断の中には、簡単なものもある。会社に関していえば、タウンホールミーティングや計画会議、チーム全員が集まり重要な局面を迎える場には必ず出席する。家族に関していえば、卒業式や誕生日など、逃せば取り戻せない数少ない行事には必ず立ち会う。

難しいのは、その合間にある平凡な週である。そこでこそ、自分を厳しく見つめる必要がある。短い会議のためだけにチャタヌーガまでわざわざ戻る価値があるのかと、自問することもあった。しかし、それはたいてい正直に天秤にかけているのではなく、家に留まる口実を探しているだけだと気づいた。私の規律は、その本能に抗い、留まることが妥当に思えるときでも、現地に赴くことを選ぶことだ。

いつも正解できるわけではない。だが、家に留まる理由を探している自分の判断を信じてはいけないと学んだ。

代償を払ってでも、その場にいることが重要な理由

画面越しに現れるだけでは得られない力が、物理的にその場にいることにはあると、私は今も信じている。ランチの席で投げかけられる質問、次の会議へ向かう途中に誰かのデスクで数分立ち止まって交わす雑談。こうしたやり取りは、本来なら予定を入れた通話が必要になるものを置き換え、対面ではより速く、より率直に進む。

チャタヌーガにいるときは、完全にそこに集中する。自宅にいるときは、できる限り家族のためにそこに集中することを心がけている。受け入れなければならないのは、自分がいない側は必ず代償を払っているという事実だ。私がチャタヌーガにいるときは、妻が家庭を切り盛りし、2人のティーンエイジャーの息子を私抜きで見守っている。自宅にいるときは、チームは私のオフィスまで歩いてくる代わりに、カレンダーに予定を入れるか電話会議で済ませることになる。時間管理が上達したところで、その代償が消えることはない。

つながりを保つ

チームに対しては、やることはシンプルだ。定期的なチェックインのリズムを一貫して保ち、誰も私の注意をいつ得られるのか推測しなくて済むようにする。その合間を、電話やメッセージで埋めていく。

家族に対しては、もう少し具体的な習慣がある。出張先にいる夜の多くは、午後5時半ごろにレストランを見つけ、イヤホンをつけて妻に電話をする。電話越しに一緒に夕食をとるのだ。朝にも定例の電話がある。どちらかがその日の予定に引き込まれる前の時間だ。素晴らしい会話になることもある。妻が10代の息子2人を何とか家から送り出そうとしている様子を、私がただ聞いているだけのこともある。それでも私は、平日の朝に自宅で起きる混乱を逃すことが多いので、その騒がしさを不思議なほど楽しく感じている。

意外だったのは、この電話での夕食が、私が毎晩家にいたころの夕食より深いものになることが多い点だ。キッチンの食卓での夕食は、宿題と次の予定の合間に押し込まれた、慌ただしい20分であることが多かった。電話では、時間を奪い合うものがほかにない。私たちは45分近く話し、ときにはその日の出来事をただ語り合う。同じ部屋にいる便利さでは生まれなかったものを、制約が築いてくれたのだ。

私が選び続けていること

ある場所にある会社と、別の場所にある家族との間で時間を分けてきて学んだのは、これを一度に解決する公式など存在しないということだ。仕事がより強く引っ張る週もあれば、家族がそうする週もある。そのたびに、私は新たに判断している。いつも正しいバランスを取れているわけではない。

もし、私のようなリモートリーダーシップの取り決めを検討している別のリーダーに一つ伝えるとすれば、それは「そこにいること」とは、自分がどの部屋に立っているかよりも、自分を頼りにしている人たちに対して、どこにいても明快で信頼できる存在であり続けることに関わるものだ、ということである。

リモートに移行する前に考えるべきこと

1. 承諾する前に、本当の代償をテーブルに載せる

スケジュールのことではなく、実際の代償を──配偶者、チーム、そしてどこにいても存在感を発揮する自身の能力への代償を。妻と私は、私が仕事を受ける前にその会話をした。それ以来、それがすべての前提となっている。

2. 都合ではなく、この体制に合わせてカレンダーを組む

定例のリーダーシップ会議や1対1のミーティングは、その週にフルタイムが必要かどうかに関わらず存在させるべきだ。この構造こそが、つながりを「あれば良いもの」ではなく「確実なもの」にする。

3. 家族だけの儀式を一つ守る

我が家では、私がどこにいてもほとんどの夜、電話越しの夕食がそれだ。凝ったものである必要はない。誰もが頼りにできる程度に一貫していれば十分である。

4. 出張を避けるために自分を説得し始めた瞬間に気づく

中間にある週には、今回は移動する価値がないと自分に言い聞かせるのは簡単だ。私の経験では、その本能はたいてい、チームのニーズではなく自分の快適さを守っている。判断が微妙なとき、私は対面でそこにいる方向へ傾くことを学んだ。

5. 状況は変わるものだと想定する

新しいチームと信頼関係を築いていた頃に機能したやり方は、信頼が確立された後には違って見えたし、事業が新しい段階へと進むにつれて再び変化していった。

最後に

存在感とは、一度選べば済む設定ではない。ビジネスも家族も変わり続ける中で、調整し続けるものなのである。

forbes.com 原文

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