今日のテック業界における最大のニュースの一つは、ロボットと電力インバーターの調達に関する米国の政策変更に関するものだ。FCC(連邦通信委員会)が分類とサプライチェーンのプロトコルを変更するなか、これは米国が「ロボット戦争で最初のパンチを繰り出した」と評されている。
AI Magazineのアダム・ポンド氏による報道のなかで、下院中国特別委員会委員長を務める共和党のジョン・ムーレナー下院議員は、米国の立法府側の論理を次のように示している。
「いつの日か、ロボット技術が米国人の家庭や職場に浸透するのはほぼ確実だ。中国共産党(CCP)に機密データを流すバックドアを備えた中国製ロボットを締め出し、わが国を守らなければならない」
確かにその可能性は高い。中国はヒューマノイドロボットで大きく先行しており、Unitree(ユニツリー)のような企業が最先端技術の先頭に立っている。そして米国企業は政府に対して中国製ヒューマノイドの禁止を働きかけてきたものの、部品については依然として調達できる必要があることが明らかになった。
禁止すべきもの、そうでないもの
報道の大半は次の2点に焦点を当てている。第一に、米国企業は中国製ロボットが米国市場に出回ることを本気で望んでいなかったこと。第二に、米政府の措置は完成品ロボットを主対象としており、部品は対象外であることだ。
しかし、このIEEE Spectrumの記事は、次の見出しで方程式の裏面を指摘している。
「落とし穴──米国のロボットメーカーは依然として中国製部品を必要としている」
「提案されている地上ロボットの禁止がバリューチェーンの下流にまで及び、米国のロボットメーカーが中国製部品を購入できなくなれば、そうした企業は米国の需要を満たすことがより難しくなるかもしれない」と、ルーカス・ラウルセン氏は書き、この動きのあまり大きく報じられていない要素を明確にしている。
デジャブ
ついこの間まで、マジノ線にあたるのはロボット部品ではなく半導体チップだったことを思い出す。
実際、昨年8月を振り返ると、私はまさにこの点について報じていた。米国と中国がGPUをめぐって競い合い、双方がNvidia(エヌビディア)製品の国際販売を操作しようとしていた構図である。
つまり今回の場合、過去は序章である。異なるのは、新たな戦場がロボティクスになったことだ。ムーレナー氏が述べたように、近いうちにロボットが私たちの間を歩き、働き、ともに暮らす可能性は高い。
サプライチェーンの圧力点
ロボットをめぐる新たな問題に関する最良の報告の1つは、Forbes寄稿者のジョン・ケーツィアー氏によるものだ。彼の記事は「中国のサプライチェーンなしでヒューマノイドロボットを作ることは可能か」と題され、永久磁石、エンコーダー/位置センサー、精密ベアリング、ドライバーボード/パワーエレクトロニクスという4つの部品を扱う図表を掲載している。このうち中国のシェアは、永久磁石で約90%、他の3分野で35%前後に達する。
つまり磁石が必要なら、中国側には一定の交渉力があるように見える。しかし中国はまた、人間顔負けに歩き、話し、歌い、踊るヒューマノイドの実際の設計と量産でも大きく先行している。
「アクチュエーターに希土類磁石が必要なら」とケーツィアー氏は付け加える。「中国が世界供給の大半を握っている。そして明らかに、中国はそれらを世界各国へ輸出する方法について、ますます選別的になっている」
この論評にバランスを取る形で、ケーツィアー氏は続ける。
「一方で、西側企業の方がアクセスしやすい可能性のあるものもある。Nvidiaのチップ、その他のハイエンドAIチップ、さらに自社独自の物理AI基盤モデルだ。Times自身の報道によれば、UBTech(ユビテック)はロボットの動きを制御するチップを輸入している。またUnitreeは、ロボットの訓練にNvidiaのシミュレーションソフトウェアを利用しており、推論と意思決定のためにNvidiaのチップとソフトウェアを中心にロボットを構築する提携を発表したばかりだ」
彼は次の評価で締めくくっている。
「現実には、妥当な速度と精度で価値ある仕事をこなし、故障せず、時間とともにより多くの作業をこなせる拡張可能な物理的知能を備えた優れたロボットを作ることは、誰にとっても本当に難しい。部品調達は難しいが、それはパズルの1ピースにすぎない。垂直統合はそれを解決する方法の1つだが、コストが高く、リスクも伴い得る。そうした課題は中国にも米国にも、そして手ごろな価格で優秀な働き手となるロボットの構築を競う地球上のあらゆる場所に存在している」
言い換えれば、単一の特効薬は存在しないということだ。
別の報道では、Robot Todayが「全体図」を提示し、デカップリングに向けた次の4段階の計画を示している。
・ ティア1 ── 政府、防衛、重要インフラ
・ ティア2 ── 家庭、消費者向けサービス
・ ティア3 ── 商業施設、公共施設
・ ティア4 ── 産業
おそらく、この種の指令はより大きな自立への道を開くだろう。
同時に、より大きな文脈では、ほかにもこうしたさまざまな動きが進んでいる。
したがって、2026年が終盤に向かうなか、国内生産、保護主義、その他の規制形態の変化、そして米中の「AI戦争」に注目しておくべきだ。



