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2026.08.23 09:00

「安全」な米国債で損失が出て、格付けが低いジャンク債で利益──原因は償還までの長さ

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ハイイールド債と3カ月国債が、長期国債のリターンを上回る

純資産290億ドル(約4兆6000億円)のiシェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(USHY)が底堅く推移しているのも、これで説明がつく。組み入れている企業の信用力は低いが、デュレーションはわずか2.96年と、TLTよりはるかに短い。しかも利回りは7.02%あり、価格下落を埋め合わせる利息収入がその分多く入る。景気は今のところ十分に強く、デフォルトが広がるとの懸念がこの優位を打ち消すには至っていない。

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※編注:iシェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(USHY)とiシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)は、米国市場に上場するドル建てファンドである。東京証券取引所には同名の「iシェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF」(証券コード2258)と「iシェアーズ 米ドル建て投資適格社債 ETF」(同2257)が円建てで上場しており、それぞれICE BofAの円ベース指数に連動する別商品となる。

信用力の高い投資適格社債も、デュレーション7.67年が重荷に

純資産334億ドル(約5兆3000億円)のiシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)は、トリプルB格以上、すなわち投資適格に分類される、より安全な企業の債券を保有している。だがデュレーションは7.67年あり、年初来では1.21%値下がりした。借り手の信用力はジャンク債指数の構成企業より高い。とはいえ、償還までの待ち時間は長い。

期間が最も短い側に位置するのが、純資産1032億ドル(約16兆4000億円)のiシェアーズ 米国国債 0-3ヵ月 ETF(SGOV)だ。利回りは3.6%しかないが、保有しているのは償還までの期間が3カ月以内の短期国債である。手元に元本が戻ってくれば、その時々の金利で再び運用に回せる。だからこそ価格は安定したまま、利息を積み上げることができている。

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TLTはその対極にある。デュレーションが14.81年あるため、現在のように長期金利が上がる局面では、価格下落の影響を強く受ける。金利が下がれば投資家は恩恵を受けるが、2026年の金利は逆の方向に動いてしまった。

米国債は債務不履行に強く、短期債は金利上昇に強い

もっとも、以上のことはジャンク債が米国債より安全だという話ではない。ただ、「安全」という言葉が指すものは1つではないということは示している。デフォルトに対して安全なのは米国債であり、金利の変動に対して安全なのは期間の短い債券だ。

そして2026年ここまでは、後者の安全のほうが効いている。

(forbes.com 原文)

翻訳=酒匂寛

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