世界中を旅しながらリモートワークで働く「デジタルノマド」に対してビザ(査証)を発給する国は現在、66カ国に及んでいる。この種のビザの有効期間は通常1年だが、更新を認めている国も多い。ただし、滞在国以外からの収入があることが条件となる。
デジタルノマドの目的地と言えば、スペイン、ポルトガル、ギリシャなどが人気だが、ブルガリアの名が挙がることはめったにない。だが、ギリシャの隣国であるブルガリアにも、そろそろ注目が集まる時かもしれない。同国は最近、デジタルノマド向けの新たなビザ制度を導入したからだ。
豪旅行誌ロンリープラネットはブルガリアについて、「魂を揺さぶる山々と黄金のビーチが共存し、都市はナイトライフと芸術で活気に満ちている」と紹介した。同国ではハイキングやスキーも楽しむことができる。米旅行誌コンデナストトラベラーは「美しい黒海のビーチと古代バルカン山脈の村々」を挙げ、ブルガリアを「欧州で最も過小評価されている旅行先」と評した。同国を訪れる観光客は比較的少なく、物価も手頃なため、欧州で最も費用対効果に優れた国の1つと言えるだろう。
ブルガリア第2の都市プロブディフは、紀元前4000年にまでさかのぼる考古学的証拠が残る、世界で最も古くから人が住み続けている都市の1つだ。同市は1世紀にはローマ帝国に編入され、9世紀には第一次ブルガリア帝国の一部となり、2019年には欧州連合(EU)が指定する「欧州文化首都」に選ばれた。旅行者は現代的な街並みを散策しながら、古代の遺跡を体験することができる。
ブルガリアのデジタルノマドビザの申請要件
ブルガリアのデジタルノマドビザは公式には「D型ビザ」と呼ばれ、希望者は渡航前に滞在国の領事館を通じて申請する。このビザは、EUまたは欧州経済領域(EEA)加盟国以外の国籍を持ち、ブルガリア国外で収入を得ているリモートワーカーや自営業者、起業家を対象としている。重要な点として、他の多くの国のデジタルノマドビザと同様、ブルガリア国内で仕事を請け負ったり、同国の企業にサービスを提供したりすることはできない。



