有効期間は1年で、1回のみ更新できる。無犯罪証明書のほか、宿泊先や医療保険、十分な資金があることを証明する書類を提出する必要がある。「十分」という基準については、明確な金額は定められていないようだが、年間2万5000~3万ユーロ(約460万~560万円)が最低収入額として理想的な目安とされている。欧州のニュース専門放送局ユーロニュースによると、申請者の収入がブルガリアの最低賃金の月額(現在は約620ユーロ、約12万円)の50倍を超えているかどうかに基づいて承認が決定される可能性があるという。詳細については、最寄りの領事館に問い合わせよう。
ブルガリアのデジタルノマドビザの魅力
ブルガリアの大きな魅力は、物価が比較的安いことだ。EU統計局によると、同国の住宅費はEU域内で最も低い水準にあり、2025年の家計消費物価水準は欧州平均の約63%だった。これらの数値は、為替相場や物価水準を調整した上で、消費財やサービスの価格を比較したものだ。
デジタルノマドビザに関するコンサルティングを手掛けるシチズンリモートによると、ブルガリアのデジタルノマドビザ保持者に対する所得税率は一律10%だ。首都ソフィアやプロブディフ、バンスコといった都市ではインターネット環境が安定している。ブルガリアは1月1日に通貨ユーロを導入したため、周辺諸国への旅行がこれまで以上に便利になった。
ブルガリアのデジタルノマドビザの欠点
同ビザはブルガリア国外で申請した上で、到着後14日以内に再度手続きを行う必要があるため、完了までに時間がかかる。他のEU諸国ほど手続きが円滑に進まない可能性も覚悟しておこう。
ブルガリアは、スペインやポルトガルのような洗練された社会基盤やデジタルノマド向けに確立された環境を備えているとは言えず、ビザ取得に求められる最低収入もフィンランドほど低くはないかもしれないが、手頃な生活費は大きな利点と言えるだろう。欧州でまだあまり知られていないデジタルノマドの道を模索しているリモートワーカーにとって、ブルガリアは山々やビーチ、歴史ある都市、そして成長著しいノマドの拠点を備えた魅力あふれる目的地となっている。


