プレッシャーを感じるのは一貫性を持たせたいから
粘り強い同僚があなたの考えを完全に覆えようとすることは滅多にない。ほんの少しあなたの考えを変えようとするだけだ。
「冒頭の部分だけでも見てもらえない?」
「前半だけ参加するのはどう?」
「忙しいことは承知しているが、これは本当に重要なんだ」
その都度、要求は最初のものより小さくなっていくため、再び断ることに不相応の気まずさを感じる。自分の方が理不尽なのではないか、と考え始める。そして最終的には、断り続けることが社会的な負担として重くのしかかるというだけで本来やりたくなかったことに同意してしまう。
コンプライアンスに関する研究では、小さな約束をすることで、より大きな約束にも応じやすくなることが以前から示されている。いったん依頼の一部に同意すると、人はその先ほどの決定と矛盾のない行動を取らなければならないというプレッシャーを感じることが多い。
そのため、部分的な同意は慎重に扱うに値する。
本当に誰かのために15分割いてあげたいのなら、そうすればいい。だが、「ノー」と言うよりも親切に感じられるという理由だけで15分を差し出してはいけない。不本意な妥協は避けようとしていた約束の「第一歩」になりかねない。
これは親切な人という評判がある人にとって特に重要だ。頼りにされるほど、同僚はあなたの寛大さを「いつでも頼める」ことだと解釈しやすくなる。
人の役に立つことは強みだ。
いつでも対応可能であることは強みではない。
他人の緊急性に合わせる必要はない
職場におけるプレッシャーの最も効果的な形態の1つが緊急性だ。
「今日中にどうしてもこれが必要なんだ」
「クライアントが待っている」
「今決めなければならない」
その緊急性が本物のときもある。組織では危機的状況が発生することもあれば、締め切りが変更されることもあり、時として同僚同士が互いに助け合う必要もある。
だが他人にとって差し迫った問題が自動的に自分にとっても緊急の問題になるわけではない。
意思決定に関する研究では、時間的なプレッシャーは人が選択肢を評価する方法を変え、より迅速な判断や近道への依存を促す可能性があることが示されている。職場の人間関係においては、それはその依頼によって何が犠牲になるかを十分に検討する前に承諾してしまうことを意味する可能性がある。
したがって、役立つ習慣として依頼を受けてから返答するまでに少し間を置くことが挙げられる。
「今日すでに引き受けている仕事を確認する必要がある」
「受ける前に私が抱えている締め切りを確認させてほしい」
「今日の午後に改めて連絡する」
これは返答を先延ばしにする戦略ではない。他人の緊急性によって自分の意思に反して決断を迫られることがないようにするための方法だ。
そして、それでも答えが「ノー」なら、「ノー」のままでいい。


