Forbes JAPAN 2026年10月号は、日本発「世界を変える30歳未満」30人特集。30歳未満の次世代をけん引する若い才能に光を当てるアワードで、米『Forbes』が11年より開催し、世界的に注力している。『Forbes JAPAN』でも18年から8年間で総計330人を選出してきた。今年の受賞者も、AI革命の真っただなかで先頭に立ち、想像力、知性、そして並外れたグリット(やり抜く力)をもって、「自分が思うより良い未来」を目指す30人だ。彼ら彼女らがつくる「 新しい社会、新しい経済」から見えてくるものこそが、日本の未来の希望になる。
刀匠を志す少年・六平千鉱が、父親を殺された復讐と奪われた妖刀奪還のために戦うバトルアクション漫画『カグラバチ』。2023年9月に『週刊少年ジャンプ』で連載を開始すると、第1話が集英社の全世界(日中韓を除く)・多言語対象のサイマル漫画誌アプリ・WEB サービス「MANGA Plus by SHUEISHA」にて開始1週間で世界閲覧数1位を獲得(23年9月期・英語版)。瞬く間に話題を呼び、累計発行部数は400万部(デジタル版含む)を突破した。27年にはテレビアニメ化も控えている。
作者の外薗健は、劇中の剣戟を通して「見たことないもの」を読者に提示しようとする。「漫画ではまだ見たことがない映像のイメージを、漫画に落とし込みたいと思っています」。
国内外のアクション・サスペンス映画を好み、「丁寧に描いた『静』を暴力で破壊する気持ちよさのようなものを自分の作品でも表現したい」と話す。金魚をモチーフにした妖刀の視覚効果や大胆なコマ割りも海外ファンの心をつかんでいる要因のひとつだが、「描くときに海外への意識はなく、自分の好みをかたちにした結果」と言い切る。
『カグラバチ』にはこんな台詞がある。「ほんの一生くらい貫いてみろ」。敵役である双城厳一が中途半端な姿勢の相手に対し、一度決めた生き方を最期まで貫くよう言い放つシーンだ。映画から影響を受けた構成と演出のパワーを武器に「本当に伝えたいことは何か」を常に模索しながら、日本から世界へと次なる新時代を切り開いていく。
ほかぞの・たける◎2000年、大阪府生まれ。20年に読み切り作品『炎天』が手塚賞準入選を果たす。 その後4本の読み切りを発表し、23年9月より『週刊少年ジャンプ』にて『カグラバチ』の 連載を開始。24年に「次にくるマンガ大賞」コミックス部門第1位に輝く。




