非管理職の退職・転職検討率は管理職の約1.7倍
また、役職による違いもみられた。同じ設問を管理職1000人に尋ねたところ、「退職・転職を検討する」と回答した割合は9.6%だった。これに対し、管理職ではないテレワーカーでは16.4%。同じ設問、同じ選択肢で比較すると、非管理職の退職・転職検討率は管理職の約1.7倍となった。

なお、16.4%と9.6%は、それぞれの調査対象者の中での割合であり、働く人全体に対する割合ではない。
企業が出社を求めるのにも理由がある
一方、企業側が出社回帰を進める背景もある。レバテックが2025年にITエンジニアを採用する企業の担当者・経営者534人を対象に実施した調査では、出社頻度の増加を検討している理由の1位は「マネジメントをしやすくするため」で52.6%、2位は「生産性を向上させるため」で47.4%だった。
出社には、対面によるコミュニケーションや人材育成のしやすさといった利点がある。一方で今回の試算からは、テレワークの制限・廃止が働く人にとって、今後の働き方を考え直すきっかけになり得ることも見えてきた。テレワークが定着した人にとって、働く場所の自由度はすでに勤務条件のひとつになっているのだろう。そんな中、企業に求められるのは「出社かテレワークか」の二択ではなく、「なぜ出社するのか」を明確にし、業務に応じた働き方を設計することではないだろうか。
【試算概要】
主たる出典データ:公益財団法人日本生産性本部「テレワークに関する意識調査」
公表日:2023年8月7日
調査期間:2023年5月29日~6月6日
調査方法:インターネット調査
調査対象:テレワーカー1000人(20歳以上で管理職ではなく、直近3カ月以内にテレワークを実施した雇用者)、管理職1000人(20歳以上で課長相当職に就いており、部下が直近3カ月以内にテレワークを実施した者)
試算主体:スキルアップ研究所
試算方法:テレワークを実施している人が100人いる職場を想定し、調査の回答割合をそのまま当てはめた単純推計
出典元:スキルアップ研究所 : 出社回帰の代償に関する試算レポート


