暗号資産

2026.08.21 10:00

米債務40兆ドル突破、財務省の介入拡大表明でビットコインが急騰

スコット・ベッセント米財務長官(Finn Gomez/Getty Images)

これは「まさにビットコインが好む性質のものだ」と、英金融大手スタンダードチャータード銀行の暗号資産リサーチ責任者ジェフリー・ケンドリックは電子メールのメモで指摘した。

advertisement

「中央の権威なしに富を保存する手段であるビットコインは、投資家がこの種の介入を回避できるように構築された。投資家は今や、2026年末までに10万ドルへの上昇を見据えてポジションを構築すべきだ」

このニュースは、ドナルド・トランプ米大統領がホワイトハウスにビットコインや暗号資産企業の幹部らを迎え、膠着状態にある「クラリティ法(Clarity Act)」として知られる暗号資産市場構成法案を通過させるよう議会に求めたタイミングで発表された。これは、今年の人工知能(AI)主導の株式市場ラリーから取り残されていたビットコイン価格にとって、転換点として喝采を浴びた。

「米国は自国債務の買い入れを2倍に増やしている」と、暗号資産トレーダーのラン・ノイナーはXに投稿した。「これは事実上、国債を発行し、それを買い戻すためにお札を刷っていることを意味する。言い換えれば、マネープリンターが再始動したということだ」

advertisement

今月初めにロイターが報じた財務省のデータによると、7月の米連邦財政赤字は4320億ドル(約68兆6000億円)に達した。これは2021年3月以来最大の月次赤字であり、2026会計年度の年初来の財政赤字を1.8兆ドル(約286兆円)に押し上げた。

赤字の急増により、米国の国家債務は40兆ドル(約6350兆円)を超えた。これは過去10年間で2倍以上に増加したことになり、トランプ政権およびジョー・バイデン前政権下の長年にわたる支出の急増や、債務金利支払いの増加によって急激に押し上げられた。

経済成長を支えるための政府による資金供給は、過去15年間におけるビットコインの主要な上昇の大きな要因とされてきた。ビットコインの神秘的な創設者であるサトシ・ナカモトは、2008年にビットコインを創設した際、政府による救済措置に直接言及している。

「ビットコインは同じレンジの中で81日間にわたってエネルギーを蓄積(コイリング)してきた」と、ノイナーは付け加えた。「こうしたコイリングは大きな動きにつながる。蓄積期間が長ければ長いほど、そして今回は長かったのだが、動きは大きくなる。ビットコインは流動性に反応するものであり、米国はまさに屈した。これは長期にわたる持続的な上昇になる可能性がある」

一部の市場ウォッチャーによると、比較的価格が安定していた長い期間を経て起きた今回のビットコインの大幅な上昇の理由は、誤解されているという。

「ビットコインが急騰しているのは、財務省が超長期国債利回りの高騰を阻止するために何でもやるというシグナルを送ったからだ」と、Bitcoin Opportunity Fundの共同マネージングパートナーであるジェームズ・ラビッシュは、トランプと暗号資産企業幹部とのホワイトハウスでの会合がビットコイン価格急騰の要因だとしたブルームバーグの報道を否定し、Xに投稿した。

次ページ > ビットコインや暗号資産の信奉者たちは、この動きを今後の展開を示す兆候として歓迎

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事