経営・戦略

2026.08.21 08:53

米大手プライベートジェット2社が統合で合意、機体数は500機超に

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ソレイラス・アビエーションクレイ・レイシー・アビエーションのチャーターおよび航空機管理部門を買収する計画により、チャーター便に利用可能な約200機を含む、500機超のプライベートジェット機群が誕生する見通しだ。

チャーター機のうち150機超は、ボンバルディア、ガルフストリーム・エアロスペース、ダッソーが製造した大型キャビン機および超長距離機である。これには、米西海岸から東南アジアや欧州まで直行便で飛行できる「グローバル7500」や「ガルフストリーム650」などが含まれる。

クレイ・レイシーのウェブサイトによると、同社が管理する航空機の価値は30億ドル(約4760億円)を超える。両社はいずれも、ビリオネアや著名人を含む著名な顧客を抱えることで知られている。

この取引は規制当局の承認を条件に、9月に完了する見込みだ。

ARGUSのデータによると、チャーター便および共有持分式フライト時間において、ソレイラスはすでに全米7位の運航会社であり、クレイ・レイシーは17位である。

両社のチャーター機群を統合すれば、プレーンセンスを抜いて6位に浮上し、5位のフライエクスクルーシブに迫ることになる。バークシャー・ハサウェイ傘下のネットジェッツは、航空機管理会社エグゼクティブ・ジェット・マネジメントも傘下に置き、共有持分式と管理機を合わせて1100機超を擁する世界最大の運航会社である。

ソレイラスとクレイ・レイシーはいずれもカリフォルニア州を拠点とし、買い手のソレイラスはペタルーマ、売り手のクレイ・レイシーはバンナイズに本拠を置く。

今回の取引には、クレイ・レイシーのFBO(運航支援事業)および整備事業は含まれておらず、これらは現在の所有者が引き続き保有し、著名な飛行士であるクレイ・レイシーの名を冠して営業を継続する。

この取引のニュースは、業界誌Corporate Jet Investor最初に報じた。同誌は、ソレイラスのダン・ドロハンCEOが業界パートナーに宛てて取引の概要を説明したメールを入手していた。

ソレイラスもクレイ・レイシーも、自社機群の航空機を所有しているわけではない。両社は所有者に代わってジェット機を管理している。

ジェット機所有者の多くは、機体を個人利用目的で保有しており、FAA(連邦航空局)の「パート91」規則に基づいて飛行している。その他の所有者は、管理会社が自社のジェット機をチャーター用に提供することを認めており、これらのチャーター便は、パイロットの訓練、操縦時間、整備プログラムに関してより多くの規則や規制を課す「パート135」に基づいて運航される。航空機所有者はチャーター収入を運航費の一部相殺に充てるが、追加フライトは整備、パイロット、機体の摩耗に伴う追加費用ももたらす。

ドロハンはメールで次のように記した。「サービスプロバイダーの統合が進み、運航がより複雑化し高コストになるなか、機群を統合することで、皆様からご紹介いただいたオーナーに代わって、より優れたアクセスを提供できるようになる。これは、安全性の向上や顧客サービスへの取り組みの推進と並んで、今後数年間の重要な焦点となるだろう」

ジェット機所有者を支援するアビエーション・ポートフォリオのクレイグ・ロスCEOは次のように述べる。「クレイ・レイシーの航空機所有者にとって、これまでの強固な関係を維持することは極めて重要だが、それは今後も変わらないと聞いている。ソレイラスがもたらす高度なテクノロジーと一括購買力は、所有者が期待するきめ細かなサービスを損なうことなく、即座のコスト削減をもたらすだろう」

Corporate Jet Investorの編集長アリスデア・ホワイトは、「市場が非常に細分化されているため、競争上の理由でこの統合に反対できる者がいるとは考えにくい。航空機管理会社の圧倒的多数は保有機が5機未満であり、ソレイラスの市場シェアはなお低い割合にとどまる」と述べたうえで、「100機や250機を超えれば、規模の経済は確実に得られる。それでも、350機から500機になったからといって大きな優位性が生まれるかについては、私は確信していない」と付け加える。

一方、ドロハンは「これは規模とはほとんど関係がない。ソレイラスはすでに米国最大の管理航空機群を運営している。重要なのは、パーソナライズされたサービスへの情熱と、業界で最も先進的な支援システムを基盤に築かれた、志を同じくする2社が一つになることだ」と記した。

航空機管理ビジネスは非常に気難しいことで知られており、短期間の予告で解約可能な契約、個人的な関係に基づく取引、そして経営陣や所有権の変更を機に所有者が自らの機体を他社へと移してしまうケースも多い。

ホワイトは「運航会社の統合は困難を極める。買い手は基本的に、3カ月分の保証金を支払っている所有者や関係性を買い取ることになる。顧客との文化的な適合性が必要だ」と述べ、「実際、ソレイラスは、他社の統合後に不満を抱いた所有者が同社へ移ってきたことで、管理会社のM&Aから恩恵を受けてきた」と指摘する。

引用を望まなかった業界幹部は、「あのメールが出た途端、サメたちが周囲を回り始めた。他の管理会社の営業担当者はすでに航空機所有者に電話をかけている」と付け加える。

ホワイトは、「両社は似たような企業文化を持っており、ソレイラスは一流の企業だ。彼らがすでに世界最大の管理会社であったのには理由がある。クレイ・レイシーも非常に素晴らしい企業であり、ソレイラスが同社を欲しがった理由は理解できる」と述べる。

チャーター/共有持分式フライト時間に基づく米国第8位の運航会社、ジェット・リンクスのジェイミー・ウォーカー会長は、この取引を歓迎した。同氏はこれを「非常に補完性の高い組み合わせ」と呼び、「両社とも西海岸を拠点とし、いずれもパート91に重点を置いている。利益拡大につながる、非常に賢明な一手だ」と付け加えた。

ウォーカーは、管理会社ごとに所有者のプロフィールが異なると指摘した。「航空機をチャーター運航証明の対象に入れることはできるが、所有者が使用していたり、所有者自身が必要になるかどうか確信を持てなかったりするため、一般には利用できない場合がある。当社の場合、同じ機種を管理していても、当社の所有者は150時間飛び、150時間のチャーターを望むため、そのスケジュールに合わせてチャーター時間を確保する」。ウォーカーによると、同社のジェットカードプログラムは、航空機所有者のチャーター時間を押し上げるうえで重要な手段だ。ソレイラスとクレイ・レイシーもそれぞれプログラムを持つが、その提供内容はより制限的である。

ドロハンは業界で20年を過ごした後、2009年にソレイラスを創業した。同社はエンシェント・マネジメントLLPが所有しており、同社の保有先にはヨットブローカーのバージェスやオークションハウスのサザビーズなどが含まれる。元航空会社パイロットでスタントパイロットでもあるクレイ・レイシーは、1968年に自身の名を冠した会社を設立し、2012年に現オーナー兼会長のブライアン・カークドファーに売却した。同社ウェブサイトによると、クレイ・レイシーは800人の従業員と、米国内40カ所超の運航拠点を有している。

両社の幹部はコメントに応じておらず、正式発表は来週初めまで見込まれていない。

M&Aは最近、活発化している。ウィスコンシン州を拠点とし20機のジェット機を持つチャーター運航会社SCアビエーションは今週初め、チャーター運航証明上で4機を持つハートランド・アビエーションを買収した。リザーブ・ジェットは7月、23位のワールドワイド・ジェットとカーライル・アビエーション・グループを買収したと発表した。タロン・エアの経営陣は1月、ニューヨーク州ロングアイランドを拠点としチャーター運航証明上で26機を持つ同社について、ビスタ・グローバルから少数持ち分を買い戻した。シカゴを拠点とする管理会社ジョージ・J・プリースター・アビエーションは3月、マックスエアとエリート・ジェットを買収し、チャーター機17機を自社機群に加えた。

ジョージ・J・プリースターのアンディ・プリースター会長は「クレイ・レイシーは当業界におけるレガシーブランドであり、ソレイラスが過去10年間に築き上げてきたものは驚くべきものだ。両社の統合は、航空機所有者にとって質の高い管理、規模、そしてプロセスがいかに重要であるかを改めて浮き彫りにしている」と述べる。

ジェット・リンクスのウォーカーは、ソレイラスによるクレイ・レイシー買収のような注目度の高い取引が、さらなる大型案件を促すとみている。同氏は「資金は資金を呼ぶ。この規模の取引が成立することは、業界全体にとって良いことだ」と語る。

匿名を希望した別の幹部は、クレイ・レイシーのFBOに関しても、2つ目の取引が行われると予想している。同社の拠点には、プライベートジェットの利用において全米9位の混雑する空港であるバンナイズ空港や、昨年14位だったジョン・ウェイン・オレンジカウンティ空港が含まれる。同幹部によると、クレイ・レイシーはコネチカット州のウォーターベリー・オックスフォード空港の施設拡張も進めており、格納庫の空きが見つからない所有者や、全米一の混雑を誇るテターボロ空港や3位のウェストチェスター・カウンティ空港での価格上昇を敬遠する航空機所有者にアピールしている。ウェブサイトでクレイ・レイシーは、マンハッタンから約80マイルに位置するコネチカット州の拠点を「ニューヨーク – OXC」と呼んでいる。

PEが出資するシグニチャー・アビエーションとアトランティック・アビエーションは、それぞれ独立系FBOの買収を重ねてネットワークを拡大している。アトランティックは、クレイ・レイシーが事業を展開するカリフォルニア州の2つの拠点のどちらにも拠点を持っていない。シグニチャーはすでにカリフォルニア州の両方の空港に進出しているが、それは大きな意味を持たないかもしれない。マンハッタンからハドソン川を挟んだ向かいにあるテターボロ空港で、同社は3つの独立した施設を運営している。アポロ・グローバル・マネジメントとタイガー・インフラストラクチャー・パートナーズが支援するモダン・アビエーションも拡大を続けており、ゼネラル・ダイナミクス傘下のジェット・アビエーションも同様である。

同幹部は、多くの混雑する空港では、新しいターミナルや格納庫の建設、エプロンスペースの拡張のための土地が残されておらず、買収こそが新規参入を果たす唯一の方法になっていると指摘した。

(forbes.com 原文)

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