最近のインタビューで、Microsoft AIのCEOであるMustafa Suleymanは、AIが18カ月以内に「コンピューターの前に座って行う」仕事の大半を自動化すると予測した。OpenAIのCEOであるSam Altmanも最近、AIが5年以内にエントリーレベルのホワイトカラー職の半分を消滅させると主張した。採用分野も、経営者による雇用喪失の終末論的な予測を免れていない。GCS RecruitmentのCEO、David Blaxhamは2025年のインタビューで、採用担当者の80%がAIに置き換えられると述べた。
こうした発言を受け、多くの採用担当者は、AIが近いうちに自分たちの仕事を奪うのではないかと懸念している。だが、AI駆動型の採用テック企業のCEOとして、私は一定の安心材料を示すことができる。私が目にしているのは、AIツールが障壁を取り除き、時間を生み出すことで、採用担当者が自らの仕事の中で最も人間的で、最も価値の高い領域により注力できるようになっているということだ。すなわち、関係構築、戦略に関する助言、そして候補者体験の改善である。
AIは採用担当者の必要性をなくしているのではない。彼らに求められる水準を引き上げているのである。
スクリーニングから判断へ
AI企業のCEOたちは、AI関連の雇用喪失に関する最悪の懸念が現実になっていないことを認め始めている。AltmanとSuleymanはいずれも自らの予測を修正し、AIは職務全体を置き換えるのではなく、職務の中のタスクを置き換えていると説明している。私自身の仕事でも同じことを観察している。採用担当者はAIを使って低付加価値の定型業務を手放し、代わりにより価値の高い仕事に集中している。
最近、その明確な例があった。ある顧客である大手テクノロジー企業は、インドのような応募件数の多い市場で、応募が殺到していた。同社の採用担当者は、応募書類の仕分けに何時間も費やしていた。しかし、慎重に検討されたAI導入と連携して業務を進めることで、応募者のスクリーニング、仕分け、面接にかかる時間を削減できた。彼らは候補者のランク付けリストをすぐに得られるようになり、候補者のパフォーマンスをより的確に予測する実践的な評価に、より多くの時間を割けるようになった。
当社の顧客は、高給の採用担当者に、何百もの履歴書を仕分ける作業に大半の時間を費やしてほしくないと率直に語る。彼らの時間は、専門的判断を下し、候補者との関係を築くことに充てられるべきだ。多くの場合、プロセスにAIを加えることで、まさにそれが可能になる。
エンゲージメントを高め、燃え尽きを防ぐ
AIツールは、候補者とのエンゲージメントを高めると同時に、採用担当者の燃え尽きを防ぐことにも役立っている。大手人材サービス会社では、採用担当者が週末や夜間に候補者へ対応せざるを得なかったり、返信の遅さが原因で有望な応募者を逃したりすることが少なくない。いまでは、AIエージェントが候補者をスクリーニングし、即座にやり取りできる。採用担当者は月曜日、十分な休息を取ってリフレッシュした状態で、関心度の高い候補者のリストに向き合うことになる。そこには主要な詳細がすべて整理され、本人が選んだ基準に照らしたスコアも用意されている。基準を設定するのは依然として採用担当者だ。詳細を確認し、選択するのも依然として採用担当者である。基本的なプロセスは同じだが、候補者は採用ファネルをより速く進み、全体の効率は大きく向上する。
当社の顧客の1社は、AIを使って30万件超の応募をスクリーニングし、400時間分の採用業務時間を捻出した。これは10週間分の労働時間に相当し、しかも1つの職務を埋めるためだけのものだった。AIツールが、疲弊を招く反復的な定型作業の山を取り除いている一例にすぎない。
機会への障壁を取り除く
当社が協力する別のグローバル人材サービス会社は、スクリーニングで対応できる言語の範囲を広げるためにAIを活用した。以前は、同社の採用担当者が話せない言語を話す候補者は、自動的に選考対象から外されていた。いまや、それは障壁ではない。候補者がアラビア語、ウクライナ語、ドイツ語、英語のいずれを話す場合でも、AIエージェントはいつでも、その人の言語でスクリーニングできる。
これは状況を一変させる。顧客の前に進む候補者は、地理やタイミングの偶然ではなく、その職務に最も適しているかどうかで決まるようになる。これは採用担当者の生産性向上の話であると同時に、候補者にとってのアクセス改善の話でもある。たとえば、アクセスの拡大は、営業時間外でなければ面接に臨めないひとり親や、職務に必要なスキルはあるものの、自分の能力を伝えるための言語スキルがまだ十分ではない移民にとって、大きな違いを生み得る。
当社が協力する欧州の食料品チェーンも、AIが競争条件を公平にし、採用担当者が候補者のスキルをより公正に評価できるようにする例を示している。同社の採用担当者は以前、定型的なスクリーニング電話に大半の時間を費やしていた。プロセスのその部分をAIで自動化することで、資格要件を満たす応募者とつながり、最終採用の判断を下すことにより多くの時間を使えるようになった。このプロセスは候補者にとってより公正であるだけでなく、採用担当者にとっても機械的で慌ただしいものではなくなった。
AI時代に採用プロセスを再考する
これらのいずれのケースでも、AIは採用担当者を置き換えていない。最も価値が低く、最も量の多いタスクを吸収し、実際に成果を左右する仕事に集中できるようにし、その過程で効率も高めている。ただし、こうしたより楽観的な未来が保証されているわけではない。それは採用担当者がAIを受け入れ、意図を持って導入するかにかかっている。私が見てきたところ、AIで成果を上げている人たちは、古いプロセスに新しいツールを単に後付けしているわけではない。彼らは、それらを中心に採用モデル全体を再構築している。
第一に、それはスキルベース採用を本格的に導入することを意味する。採用業界は何年も前からスキルベース採用について語ってきたが、実際には多くの企業が、履歴書上のキーワードと職務記述書上のキーワードを照合しているだけだった。採用担当者がカスタマーサービス職を採用する場合、応募者にカスタマーサービスの職務経験が記載されているかを確認し、記載があれば次の段階に進めるだけだった。
単にAIによるキーワード照合に置き換えるだけでは、この技術の可能性を十分に生かせない。応募が大規模に行われる場合でも、AIツールには候補者の背景をより深く掘り下げる能力がある。応募者にカスタマーサービスの経験がない場合、AIエージェントはそれを示したうえで、関連スキルについて尋ねることができる。たとえば、他の職務でストレスの多い状況に対処する力や、複雑なタスクを遂行する力を身につけたことはないか。キーワードを照合するのではなくスキルを評価することで、AIは、その仕事を遂行する力はあるが、従来型ではない経歴を持つ候補者を選考対象に入れる。キャリア転換を図っている人や、主たる介護・育児の担い手として職場復帰しようとしている人かもしれない。応用の可能性は無限である。
最後に、採用プロセスに関わる全員がAIをどのように使っているのか、何が許容され、何が許容されないのかについて、率直で誠実な対話を行うことも重要だ。そして、その誠実さは双方向でなければならない。候補者にも同じことを期待するのであれば、組織は何が許容される利用に当たるのかについて候補者に指針を示すとともに、自社がAIをどのように、どこで使っているのかも示す必要がある。たとえば、当社が協力するある大規模組織は、AIを使って履歴書やカバーレターを改善したり、企業研究を行ったりすることは問題ないと明確にしている。一方、面接段階で回答を生成するためにAIを使うことは認めていない。
AIが自動化するのは、あなたの足を引っ張る仕事だ
私は採用担当者に、AIに仕事を奪われることを心配しないよう伝えている。代わりに、反復的な手作業や管理業務など、自分たちの足を引っ張る仕事をAIでどう自動化できるかを考えるよう促している。彼らがAIエージェントに置き換えられる可能性は低い。だが、AIエージェントを効果的に使う方法を知っている人に置き換えられる可能性はある。
採用担当者は、採用ファネルの中で候補者を追い回したり、候補者リストを整えたりするために雇われているわけではない。だが、多くの採用担当者が1日の大半をそうした業務に費やしている。AIはいま、それらのタスクを担い始めており、採用担当者が本来雇われた目的、そしておそらくそもそもこのキャリアを志すきっかけとなった仕事に取り組めるようにしている。候補者と話し、採用責任者に助言し、雇用主ブランドを築き、オファーを交渉することだ。AIは、採用担当者がそうした原点に戻ることを可能にしている。
テクノロジーに抗うのではなく受け入れ、思慮深く導入すれば、採用担当者は再び、まずタレントアドバイザーであり採用戦略家であり、プロセス管理者であるのはその次、という立場に戻ることができる。AIは採用担当者を時代遅れにするのではなく、より高い基準を打ち立て得る。そしてテクノロジーは、人間ならではの関わりの価値を低くするのではなく、むしろ高めることになり得る。



