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2026.08.21 08:30

モデルナ株が25%急落、時価総額2.8兆円超消失──がんワクチンの歴史的発表の翌日

Cheng Xin/Getty Images

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米国時間8月20日、モデルナの株価は前日の記録的な急騰から一転して下落に転じ、同社の時価総額は1日で180億ドル(約2兆8600億円)以上減少した。モデルナががんワクチンの画期的な治験結果を報告した後、投資家らが利益確定の売りに動いたとみられる。

モデルナ株が25%下落、時価総額2.86兆円超が消えた

20日午後の早い時点で、モデルナ株は約25%安の約129ドルをつけた。この前日には176%の記録的な急騰を見せ、株価は174ドルを突破していたが、そこから大きく後退する形となった。

19日の株価急騰は、がんワクチンの治験結果が発表された直後に起きた。mRNAを活用したこの注射薬は、メルクの免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」と組み合わせて投与される。これにより、メラノーマ(悪性黒色腫)の再発を抑え、患者の生存期間を大幅に伸ばす効果が示されたという。

利益確定売りで株価が反落、一方目標株価は170ドルへの引き上げも

今回の株価下落は投資家の利益確定の動きを示すものとみられるが、ウォール街は依然としてモデルナの治験結果を高く評価している。バンク・オブ・アメリカのアナリストを務めるアレック・ストラナハンは、モデルナの目標株価を従来の40ドルから4倍以上の170ドルに引き上げ、今回の結果は同社にとっての「決定的な転換点」であると述べた。同社は感染症分野からの事業の多角化をさらに推し進めることができるとストラナハンは分析している。

一方でストラナハンは、キイトルーダと組み合わせた今回の療法がキイトルーダ単独の場合と比べて「どれほど優れているかはまだ不明」であり、さらなる検証が必要になるだろうと指摘している。

20日時点の時価総額は約8.19兆円

20日時点のモデルナの時価総額は515億ドル(約8兆1900億円)で、前日終値時点の696億ドル(約11兆700億円)から180億ドル(約2兆8600億円)以上減少した。

モデルナ株の記録的な急騰により、共同創業者のロバート・ランガーは再びビリオネアの仲間入りを果たした。彼が保有するモデルナ株(約3%と推定)の価値は、18日時点の7億3000万ドル(約1161億円)から、19日には約17億ドル(約2700億円)へと跳ね上がった。同じく共同創業者のヌーバー・アフェヤンの推定資産額は1億8400万ドル(約293億円)増の22億ドル(約3500億円)、ステファン・バンセルCEOの資産は25億ドル(約4000億円)増の58億ドル(約9200億円)へと膨らんでいた。しかし、20日の株価下落を受け、アフェヤンの資産額は1億500万ドル(約167億円)減の21億ドル(約3300億円)に、バンセルは13億ドル(約2100億円)減の44億ドル(約7000億円)へとそれぞれ減少している。

非小細胞肺がんや膀胱がんも治験が進行、直近四半期は1243億円の赤字

リーリンク・パートナーズのアナリスト、マニ・フォルーハルは今年6月、今回の治験が同社にとって運命の分かれ目になると記し、このワクチンが複数のがんに効果を発揮する可能性について言及していた。メルクとモデルナは、非小細胞肺がんや膀胱がんなど、他のがんを対象とした複数の治験が進行中であることも明らかにしている。

モデルナは新型コロナウイルスのmRNAワクチンの成功によって業績を急拡大させたが、直近の四半期では売上高1億4500万ドル(約231億円)、純損失7億8200万ドル(約1243億円)を計上している。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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