「The International Aerial Photographer of the Year」が、2026年の受賞作品を発表した。上空から撮影された写真ならではの創造性と独特な視点が高く評価された作品群だ。
飛行機の窓をのぞき込んで、はるか下の地上や海の景色に心を奪われた経験はないだろうか。同賞の主催者は、「まさにそうした理由から、写真家は空からの眺めに心を引かれるのです」と話す。「山々や都市、海の景色、砂漠など、空からの視点には何か特別なものがあり、ただただうっとりしてしまうのです」
2年目を迎える同賞は、プロ・アマを問わず世界中の写真家を対象に、上空から写した鮮やかで魅力的な写真の応募を呼びかけた。その多くは、これまで目にしたことのないような景色や海景をとらえたもので、ドローンや飛行機、ヘリコプターを駆使し、気球を使って撮影されたケースもある。
「飛行機やヘリコプターから撮った作品でなくてもかまいません。上空からの視点であれば、高いビルの屋上や山頂などから撮影された写真でも大歓迎です」。そう話す主催者は、風景写真を対象にした「International Landscape Photographer of the Year」も開催している。
今年は、世界から寄せられた1587点が審査対象となった。同賞には、ポートフォリオ(4点以上の写真で構成された組写真)部門と単写真部門があるが、カテゴリーはない。また、AIで生成された画像の応募は一切認めないという厳しいルールがある。
ポートフォリオ部門、最優秀フォトグラファー
ポートフォリオ部門では、アジム・カーン・ロニー(バングラデシュ/フランス)が最優秀フォトグラファーに選ばれた。さまざまな景色を網羅しながらもまとまりのあるストーリー性が、高く評価された。
作品は4点で構成されている。スイスのチューリッヒ湖で静かにボートを漕ぐ人の姿。インドのデリーを流れるヤムナー川の岸辺「ヤムナー・ガート」で撮影された、人と鳥とのダイナミックな交流。バングラデシュ・ボグラ県で撮影された、一面に赤唐辛子が干されている様子の幾何学的な大胆な構図。バングラデシュ・ダッカで撮影された、ヒンドゥー教の祭典「ラケル・ウポバシュ(Rakher Upobash)」だ。
単写真部門、最優秀フォトグラファー
単写真部門で最優秀フォトグラファーに選ばれたのは、写真家で映像技師のヴィタリ・ゴロヴァチュク(ロシア)だ。受賞したのは、中国・江蘇省東台市の近郊にある自然公園「エルクパーク(麋鹿苑)」で撮影された写真だ(冒頭の写真)。真っ赤な植生に囲まれた湖で休む1羽の鳥が写っている。鏡のように静まり返った湖面に空が映し出され、まるで浮かんでいるように見える。
2026年の上位作品101点が掲載された公式写真集は、オンライン版ならびに印刷版があり、購入が可能だ。



