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2026.08.27 13:30

声に宿る無限の個性 対話型AIで解く未来(大嶽匡俊):30UNDER30

大嶽匡俊|DubGuild CEO

大嶽匡俊|DubGuild CEO

Forbes JAPAN 2026年10月号は、「世界を変える30歳未満」30人特集。30歳未満の次世代をけん引する若い才能に光を当てるアワードで、米『Forbes』が2011年より開催し、『Forbes JAPAN』でも18年から8年間で総計330人を選出してきた。

今年も4つのカテゴリから30人の受賞者を選出。SCIENCE&TECHNOLOGY部門で選出されたのが大嶽匡俊だ。


「起業家というよりは、サイエンティストですね」

音声AIスタートアップ「DubGuild」を率いる大嶽は、自らをそう評する。

原点は東大在学中、社員6人のSakanaAIに1人目のインターンとして参加した経験だ。「課題から逆算せず、人と違うものをつくることから事業をつくる姿勢に衝撃を受けた」。目標から逆算せず、探索から道を切り開く姿勢が大嶽の流儀となった。

だが起業後の道は平坦ではなかった。最初のAI吹き替え事業は、ビジネスとしてはきれいな仮説から始まったが、起業家としての未熟さが目立ち1年で撤退。「技術で勝てる会社をつくれ」との投資家の言葉を機に、音声AIの基盤技術開発へと舵を切った。

現在手がけるのは、テキストを介さず、音声から音声を直接生成するSpeech-to-Speechモデルだ。相手の声に重ねて話せる「フルデュプレックス」の対話を実現する。「音声合成の世界のトップ研究者に日本人が名を連ねる。日本が伝統的に強い領域なのです」。大嶽は第一人者である名古屋大学教授・戸田智基をアドバイザーに迎え、売り上げゼロのまま累計約21億円を調達済みだ。

取材の5日前、Open AIが同種のモデルを発表した。それでも大嶽は動じない。「優しい人がいい、面白い人がいいなどあるようにAIが生活に溶け込んだとき、多様な性格や声のAIが求められる。一社がすべてのニーズに応えることはありません」。狙うのは若者の心を動かす対話AIだ。

世界を変えうる30歳未満にフォーカスする企画「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」、9年目となる今年も30人の受賞者を選出。これからの未来をつくる彼ら・彼女らが描く「希望」と「新しい未来」へ、ようこそ!

【30 UNDER 30 特集号が現在発売中 / 受賞者一覧を特設サイトにて公開中


おおたけ・まさとし◎1997年生まれ。3浪を経て東京大学へ。エリート競争のレールではなく異なる道を選ぼうと、起業。2024年音声対話AIを開発するDubGuildを創業。同年、国家規模のIT人材発掘・育成プロジェクト「未踏アドバンスト事業」にて採択される。

ジャケット143000円 ポール・スミス(ポール・スミス リミテッド Tel:03-3478-5600)、パンツ24200円 J.プレス オリジナルス(J.プレス & サンズ 青山 Tel:03-6805-0315)、その他スタイリスト私物

文=真下智子 写真=帆足宗洋(AVGVST)スタイリング=鹿野巧真 ヘアメイク=MIKAMI YASUHIRO

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