エヌビディアは自社CPUにアームのアーキテクチャーを採用、2022年に買収を断念
調べてみると、エヌビディアはGraceやVeraといった自社CPUでアームのアーキテクチャーを採用しているだけでなく、2020年にはアームそのものの買収を試みてもいた。報じられているところでは、この買収は2022年に規制当局によって潰された。反トラスト法(独占禁止法)上の原則、すなわちAIチップの最大の売り手が、その設計を担う企業まで所有すべきではないという原則に反する、というのが理由である。
もっとも、それでエヌビディアの買収意欲が止まったわけではなく、同社はRun:aiとMellanoxを傘下に収めている。ただ、これはまた別の話だ。
アームは顧客と競合しながら、アーキテクチャーも手放さない
ここではChatGPTから得た説明を、人間が間に入るという趣旨のもと、私なりに噛み砕いて翻訳してみたい。
「エヌビディアがアームを買収できなかった理由を覚えていますか。
規制当局が、エヌビディアの競合他社にとって必要な技術を、エヌビディア自身が握ってしまうことを懸念したからです。
では、立場を逆にしてみてください。
今や、アーム自身が、アームからライセンスを受けている企業の競合になろうとしています。
これは居心地の悪い話になりかねません。アームはエコシステムの内情を特権的に知る立場にあり、しかも重要なことに、その土台となるアーキテクチャーとIP(設計資産)を握っているからです」。
言語モデルでさえ、この一件が奇妙で異例だと分かっているわけだ。
とにかく距離が近すぎて落ち着かない。アームとエヌビディアは協力できる、たとえばカスタムGPUの隣に置かれるCPUを提供する形もありうるというChatGPTの主張についても、私はうまく飲み込めずにいる。だが、今引いた説明は、この2社が協力しうることを示してもいる。
アームCEOは参入理由をメタの要請と語る
アーム側の理屈については、同社CEOのレネ・ハースが、自社チップ発売のニュースをめぐる3月公開のインタビューでさらに詳しく語っている。
「私たちがこの(市場)に参入したのは、メタに頼まれたからです」と述べた上で、ハースはこう続けた。
「投資家向けの説明会で、エヌビディアと競合することについて質問を受けました」と、彼は自分から話題を切り出した。「そこで私はこう答えました。1カ月前なら、アームの人間が誰かと競合するかどうかなんて、誰も聞かなかったはずです、と。ですから、こういう会話ができること自体がすばらしい。この市場は供給が足りておらず、選択肢がないのです。クアルコムに製品はない。メディアテックにも製品はない。インフィニオンにも製品はない。とにかく存在しないのです」。
このインタビューは、他にもぎっしり中身が詰まっているというだけでは、足りないほどだ。インフラの詳細や市場の文脈、そして設計にまつわるあらゆる細かい議論まで知りたければ、ぜひ本文を読み込んでほしい。


