腸の砂漠化セルフチェック
ここで、松生先生が提示する腸の砂漠化セルフチェックを行ってほしい。チェックした項目が多いほど腸の砂漠化が心配される。
【①食事】
□ 暑い日は食事量が減る
□ 朝食を抜くことがある
□ 麺類など、単品で食事を済ませることが多い
□ 野菜・果物・海藻・大麦などをあまり食べない
【②水分補給】
□ のどが渇くまで水分を摂らない
□ 外出中や仕事中は、トイレを気にして飲水を控える
□ 汗を多くかくのに、補給量を意識していない
【③腸の動き】
□ 暑い日はほとんど体を動かさない
□ 冷房で腹部や手足が冷えていることが多い
□ 便意を我慢することが多い
【④便・お腹の状態】
□ 便が硬い、またはコロコロしている
□ 排便後もすっきりしないことがある
□ お腹が張る、下腹がぽっこりする
腸の砂漠化のメカニズム
松生先生によれば、セルフチェックの項目は、それぞれが関連し合って腸の砂漠化への「流れ」を作るとのこと。つまり、こういうことだ。
食べたものが胃と小腸で消化されたあと、消化しきれなかった残りが泥状の便になって大腸に送られる。そして大腸のなかをゆっくり移動しながら水分が吸収され、適度な硬さに調整される。ところが、食事量が減ると、便の材料そのものが減り、十分な水分を保持できなくなる。便は早い段階で硬くなり、移動しづらくなって滞留してしまう。
しかし、ただ水分摂取量を増やせばよいわけではない。じつは、摂取した水分のうち便に使われるのはほんの一部なのだ。1日に腸管に入る水分は、口から摂取した約2リットルと、唾液や胃液などの消化液約7リットルの合計9リットル。そのうち約98パーセントは小腸と大腸で吸収され、便として体外に排出されるのは残りの約2パーセント。およそ0.1〜0.2リットルに過ぎない。そのためただ水分を補給するだけでなく、便の材料となる食物繊維もしっかり取ることが重要となる。
夏特有の生活習慣により、便の材料の不足、腸に届く水分の減少、便を送る腸の動きの低下という健全な便の3要素が乱され、腸が砂漠化するというわけだ。
腸の砂漠化が熱中症リスクを高める
腸の砂漠化の原因のひとつは水分不足。すなわちそれは、体が熱中症を招く脱水状態にあることを意味する。便秘気味だと感じたら、水分摂取量を増やすよう心がけよう。
また、便秘になるとお腹が張って胃を圧迫し、食欲が低下する。そうなれば、便の材料が減ってさらに便秘が続くという悪循環を引き起こす。第2の脳とも呼ばれる腸の働きが鈍れば、全身のコンディションにも影響する。


