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I cover investing strategies and trends in ETFs and mutual funds.

Sorapop Udomsri / Shutterstock

2016年の株式市場の動向を全2回にわたってお送りする。

人気の金融専門家、 MarketWatchの行動経済学コラムニスト、ハーバード大学卒のエコノミスト、その他著名な金融専門家は皆、2016年には、株式市場は暴落すると警告している。

他方、ウォールストリートの主要プレーヤーの見方は異なっている。
彼らは、S&P 500、それを反映したSPDR S&P 500 ETF (SPY)は、現在の水準から7%ないし11%上昇すると見ている。これは、引き続いての経済成長、旺盛な消費支出、妥当な株価水準、その他の数多くの要因があるからである。

81ヶ月前に始まったS&P 500の上昇によって、2009年3月の底から、200%の高値となっている。  UBSによれば、1932年以降で3番目に長い上げ相場であり、上昇相場の平均上昇率138%を上回っている。

UBSのストラテジストであるジュリアン・エマニュエルと彼の同僚は、今週の「U.S. Outlook 2016」レポートで以下のように書いている。「控え目な収益増加と金利上昇を背景に、S&P 500は、2016年末には、2,275 になる。」

その水準は、SPDR S&P 500 ETF (SPY)で見れば、227.50ドルであり、木曜日の終値から11%の上昇となる。

「これまでの上昇幅や、2009年からの上昇の長さを根拠に、下げ相場が『当然だ』との見方もできますが、当社は、現在の上げ相場は、期間と価格の両面で際立っているものの、大恐慌以来、長さとしては3番目、上昇幅としては5番目でしかないことに着目しています」と、UBSは記す。

「加えて、1970年代以前から、上げ相場が景気後退なしに終わったことはありません。当社の米国経済チームと米国クレジット・ストラテジィ・チームともに、近い将来の景気後退を予測していないのです。」UBSは、さらに言う。

「つまり、 予想外の外的ショックや景気後退の場合を除いて、収益が引き続き改善すれば、2016年は米国株にとって上昇の年になるはずです。 ただし、今後も相場は上下すると予想され、それによって、アップサイド、ダウンサイド双方でリスクがより高くなることを意味しています。」

下げ相場の兆候なし

ピーク時に通常見られる過大な株価水準の兆候、非合理な熱狂、景気後退の兆候が見られないので、上げ相場は継続する余地があると、UBSは書いている。株価水準は、低すぎも高すぎもしていないと考えられている。

モーニングスターによれば、S&P 500 ETF (SPY) は、フォワード株価収益率18.5倍で取引されている。その利回りは、ベンチマークである10年物米国債と殆ど変らない。SPDR Dow Jones Industrial Average ETF (DIA)は、 フォワード株価収益率17倍で取引されている。クレディスイスの株価収益率モデルは、S&P 500の適正株価収益率を17倍としている。この株価収益率モデルは、長期の収益予想、経済指標、10年物インフレ連動米国債(TIPS)利回り、政策の不確実性に基づいている。

CNNのFear & Greed Index(恐怖と欲望指数)は、株式市場のセンチメントを測る指標として幅広く注目されているが、投資家は中立であることを示している。逆張り投資家の視点からは、投資家は、センチメントが極端な恐怖を示した時に買い、センチメントが極端に強欲になった時に売るべきであるとする。

下記のThe U.S. Recession Probabilities chart (米国景気後退可能性チャート)によれば、米国が景気後退に陥る可能性は殆どない。このチャートは、これまで信頼できる景気後退の指標であることを示してきた。2008-2009年に天井を打っており、2001年と1990年にも急上昇している。

チャートによれば、景気後退の可能性は僅かである。これは、複雑なモデルであり、非農業部門雇用者数、鉱工業生産指数、実質個人所得、実質製造業および商業販売に基づいている。

アナリストとエコノミストは、たとえインフレがFRBの2%目標を下回っていたとしても、12月16日の会合で、FRBが金利を引き上げ始めると相当な確信を持っている。

「FRBが12月15-16日の会合において政策金利引き上げをできなくなるのは、大きな国際的危機以外にはないだろう」と、Northern Trust のカール・タネンバウムとアシャ・バンガロールは言う。「来たるべき会合で政策金利を変更しないのは、FRBにとって非常にハードルが高い。」

金利引き上げは、最終的には、上げ相場を終わらせる。しかしながら、株式市場は、最初の引き上げ後、それをもたらした強力な経済成長のお蔭で、引き続き上昇し続けた。UBSは、今年存在感が薄かった個人投資家が市場に戻り、株価を2016年前半は上昇させると見ている。

「夏の終わり頃には、市場が不安定なことが明らかになりましたが、一株当り利益減少のコンセンサスは徐々に薄れ、第3四半期の決算発表シーズンには底打ちしました」と、UBSは書いた。「M&Aは、引き続き、記録的なペースで行われており、雇用創出と賃金動向は堅調であり、消費と株式市場の一層の上昇を支えています。」

「FRBは、2015年12月16日に金利を引き上げると予想されています。過去の引き上げサイクルは、最終的には上げ相場を終了するシグナルとなりましたが、そうなる前に、上げ相場はしばらく続き、リターンも増えています」と、UBSは言っている(UBS U.S. Outlook 2016)。


2016年株式市場 ウォールストリートが7%-11%の上昇を期待する理由 [Part2/2]へ続く。

編集 =フォーブスジャパン編集部

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