Olaは、オンライン小売りのFlipkart とSnapdealに次いでベンチャーキャピタルが出資するインドで3番目に価値の高い新興企業だ。
Olaによると、同社はTiger Global、ソフトバンク、DST Global や中国最大手のタクシー配車アプリ会社Didi Kuaidi(嘀嘀快的)などの投資家からの資金調達ラウンド「シリーズF」を終えたという。Olaは調達資金を「10億人の国民のために移動性を確保することを焦点にインド市場での成長加速を促す」ために使うとした。
この資金調達発表の声明でOlaは、この1年で30倍の成長を遂げ、現在毎日100万回超の予約を達成していると明らかにした。同社のプラットフォームに登録された車両台数は35万台で、インド国内102都市で営業している。調達した資金はまた、同国市場向けの独創的な移動ソリューションの開発にも充てられる。
バンガロールを本拠とするOlaはインドでは、タクシー配車アプリで世界大手のUberの最大のライバルだ。Uberのインド部門は現在、同国国内22都市で営業しており、2016年までに乗車回数1日100万回を目指している。インドはUberにとって重要かつ巨大な潜在的市場だ。同社のインド以外の大市場である中国の拡大は、ライバルの中国企業Didi Kuaidiの陰に隠れている。
Olaは2011年、2人のエンジニア、バービッシュ・アガーワルとアンキット・バーティが共同で設立した。これまでOlaは13億ドル以上の資金を調達しており、このうち12億ドルはこの1年で調達した。投資家にはベンチャーキャピタル大手のSequoia India、Accel Partners、Matrix Partners、Steadview Capital、Falcon Edgeなどが名を連ねている。
Olaの個人向け輸送の選択肢には、ムンバイの黒と黄色のタクシー、6都市で利用できる原動機付き軽3輪車とコルカタの黄色のタクシー。新たに立ち上げたOla Shareはソーシャルネットワークでつながったグループ向けの自動車相乗りサービスだ。南部のチェンナイでは、モンスーンの豪雨が町を襲った後、何千人もの人々が立ち往生し、Olaは今週、救助作業のために暫定的にフェリーボートを導入した。
Olaの共同創設者でCEOのアガーワル氏は今日、同社が個人向け輸送だけでなく、モバイルデジタル決済においても画期的な発明をもたらすと述べた。Olaは最近、モバイルデジタルお財布アプリ「Olaマネー」を立ち上げた。これを使ってユーザーはタクシー料金の支払いのほか、携帯のチャージやオンラインショップでの支払いができる。