年初にプラットフォームの提供を開始して以来、アロイの顧客数は毎月50%を超えるペースで増加している。既に約1000台のロボットから得られた1万件以上の稼働データを処理しており、その技術はロボットメーカーだけでなく、防衛、農業、医療など幅広い分野でロボットを導入する企業にも活用されている。
自律型ドローンを開発するスタートアップ、ドローンフォージ(DroneForge)のエンジニア、デビッド・クラブツリーは、アロイのプラットフォーム導入によって、原因調査で回り道をすることがなくなったと話す。「これまでは、診断を誤るたびに問題をさらに悪化させていた」とクラブツリーは言い、明確なデータがなければ、エンジニアは原因を特定する前に推測に頼って調査を進めてしまいがちだと指摘する。
アロイのもう一つの顧客であるアドバンスト・ナビゲーション(Advanced Navigation)でプロダクト・バリデーション・マネージャーを務めるジェイ・キャッスルも、現場テストの分析時間が丸1日からわずか10分に短縮されたと評価する。「以前は、期限内に終わらせられるかを心配していたが、今では次にどの課題に取り組めるかを議論できるようになった」とキャッスルは言う。
発展途上の市場で急速なシェア拡大を目指すアロイにとって、こうしたユーザーの声は重要だ。同社は、リラン(Rerun)、シフト(Sift)、フォーマント(Formant)といったソフトウェアソリューションと一部の機能で競合しているが、ハリスはロボット産業の規模を考慮すれば、今後さらに多くのライバルが参入してくると予想している。
今回の資金調達により、アロイ・ロボティクスの累計調達額は1100万ドル(約17億6000万円)を突破した。新たに調達した資金は、エンジニアの採用や研究開発の強化に加え、米国での事業拡大に充てられる予定だ。
今回のラウンドはスクエア・ペグ(Square Peg)が主導し、プレシードラウンドから出資しているブラックバード(Blackbird)、エアツリー(Airtree)、スキップ・キャピタル(Skip Capital)が追加出資した。さらに、オープンAI(OpenAI)、アンソロピック(Anthropic)、テスラ(Tesla)、ウェイモ(Waymo)、ホルター(Halter)、カーボン・ロボティクス(Carbon Robotics)の幹部やエンジニアに加え、アロイの顧客企業数社も参加している。
「ロボティクスは事業を構築するのが最も難しい分野の一つであり、成功を収めるのは、自社のデータから最も速く学習できるチームだ」と、スクエア・ペグのプリンシパル、ジェスロ・コーエンは指摘する。「アロイは、あらゆるエンジニアがより大規模なロボット群を管理・運用できるようにするツールを提供している」とコーエンは語った。


