北朝鮮は米国時間8月19日、現在実施中の米韓合同軍事演習を非難し、「敵」からの脅威を「完全に無力化」する用意があると警告した。ドナルド・トランプ大統領が演習の規模縮小を決定し、北朝鮮の金正恩総書記との会談に向けて動いているとの報道にもかかわらず、こうした強硬姿勢を示した。
北朝鮮、演習縮小を黙殺し韓国は「現代戦の実験場」と主張
国営の朝鮮中央通信(KCNA)は、北朝鮮は「自衛」の権利を行使する準備を完全に整えており、「敵国が武力行使という無謀な夢を諦める」までその姿勢を維持すると主張した。
この論評では、トランプが合同軍事演習「ウルチ・フリーダム・シールド」を批判し、先週末にその「大幅な縮小」を決定したことについては一切触れられておらず、現在行われている演習は「極めて危険」なものであり、例年とは「全く異なる」と非難した。
さらに北朝鮮政府は、この演習によって韓国が複数の国からなる侵略軍の訓練場および集結地となり、「現代戦の実験場」と化していると主張している。
トランプ、金正恩との良好な関係を挙げ演習縮小を指示
トランプは16日、トゥルース・ソーシャルへの投稿で、米軍が韓国との合同軍事演習に参加していることへの不満を表明した。「金正恩との非常に良好な関係」をアピールし、演習にかかる多額の費用に苦言を呈している。また、これらの演習が「完全に不適切で敵対的な」シグナルを送っていると述べ、北朝鮮政府の感情に同調し、自身の大統領任期中、北朝鮮は米国に対して「脅威を与えず、敬意を払ってきた」と主張した。また、演習を中止するには遅すぎるとしつつも、米国防総省にその「大幅な縮小」を命じたと述べている。トランプは「無関係だ」と強調してはいるが、この投稿によってイラン紛争で米国を支持しない韓国大統領を非難する意図があると見られている。
トランプは今秋の会談を模索、核兵器の放棄を説得する取り組みの継続か
ウォール・ストリート・ジャーナルが18日に報じたところによると、トランプは今秋に金正恩との会談を設定するようホワイトハウスに働きかけているという。第1次トランプ政権で実施されていた、北朝鮮に対して核兵器の放棄を説得する取り組みを継続したい考えだ。一方、北朝鮮側は核放棄には応じないと繰り返し明言している。具体的な計画はまだ動き出していないものの、同紙によれば、トランプが今年11月に予定されている次回のアジア歴訪の際に、金総書記と直接会談したいと側近に語ったという。
金正恩は今年2月に開かれた朝鮮労働党の年次会合で、北朝鮮が「米国と仲良くできない理由はない」と発言した。しかし、それが実現するのは米国が北朝鮮を核保有国として尊重し、非核化に向けた取り組みを放棄した場合のみだとも述べていた。



