2003 年茅野は「次世代のグローバルリーダー100人」に選出された。ダボスの世界経済フォーラムに出席し、主催者であるクラウス・シュワブに「なぜ選ばれたと思いますか?」と問われて自分にできることは何なのかを随分考えたという。帰国後、丹羽宇一郎社長(当時)に会議の報告を行ったことがきっかけで、人材多様化推進計画のひとつである、メンタープログラムにメンターのひとりとして携わることとなる。現在では全体の9%を占めるが、当時は少数であった女性総合職のロールモデルとして先頭を走り、実績を積み重ねてきた茅野は、2013 年、大手総合商社の女性執行役員に就任し、後進に大きな希望を与えた。「働く女性の活躍躍進」を強く意識するという茅野は、「あまり『男社会を生き抜く』というように肩に力を入れずに自然体で物事に接し、何をしてもらうかよりも、自分の立場や役割をよく考えて、自分に何ができるのかを常に考え、提案型のリーダーシップを発揮する姿勢が重要だと思います」と語った。
ターニングポイントは?
ダボス会議に出席したこと。この世の中のためにどんな貢献をしたらいいか考えるようになった。
メンターもしくは尊敬する人
緒方貞子、クリスティーヌ・ラガルド
家族構成
夫
メッセージ
プロアクティブなリーダーシップをとること。常に自分の中に新しい役割を作り、客観視することでその役割を自分のものにしたい。
茅野みつる◎コーネル大学法科大学院卒業、法律法科博士号取得。国際法律事務所入社。00年伊藤忠商事入社。企業専属弁護士になる。03年、05年世界経済フォーラムで「グローバルリーダー」に選ばれる。ダボス会議出席。06年Newsweek「世界が認めた日本人女性100人」に。13年史上最年少で執行役員就任。