「政府が買うもの」への注目
ハミルトンが強く提唱していた考えは、当時は受け入れられなかった。繰り返すと、議会は彼の関税案は採用したものの、奨励金案は黙殺した。製造業に関するハミルトンの報告書は、ほぼ1世紀にわたってほこりをかぶったままだった。
だが、彼が1791年に彼が投げかけた問いは色あせていない。国家は、自国が依存しているものを自国でつくらずして、安全でいられるのか、という問いだ。現在のアメリカ政府はそれに答えを出そうとしている。ただ、それもまたハミルトンが提案したようなものではない。政府は企業に補助金を出すのではなく、その株式を買い入れている。
それでも、筆者としては「政府が何を買うか」を注視していきたい。それは、「政府が何を言っているか」よりも多くのことを教えてくれるかもしれない。


