建築費や人件費などさまざまなコストの上昇が続くなか、医療施設の新規開業にも変化が表れている。株式会社Reviewが、2026年1~3月に全国で開業した病院・診療所のデータを分析したところ、開業数は前年同期比36%減となり、過去3年間の同期間で最も少なかったことがわかった。
【調査概要】
調査対象データ:2026年1月~3月
対象地域:全国
対象業態:病院・診療所(保険適用医療機関)
調査件数:591件(2026年1月~3月開業分)
比較期間:2024年~2026年の同期間
調査方法:全国の行政からの開業情報をもとに、株式会社Reviewが独自にクレンジング・集計したデータより算出
分析実施日:2026年8月5日
新規開業は前年同期比36%減
調査は全国の行政が公表する開業情報をもとに、Reviewが独自にデータをクレンジング・集計したものだ。対象は2026年1~3月に開業した全国の病院・診療所(保険適用医療機関)591件で、2024~2026年の同期間を比較している。その結果、2026年1~3月の開業数は591件で、前年同期から36%減少。過去3年間の同期間で最少となった。月別では1月が200件、2月が185件、3月が206件。特定の月だけが落ち込んだのではなく、3カ月を通して低い水準が続いた。

Reviewは減少の背景について「建築費や医療機器、人件費など開業にかかる費用の増加に加え、2026年度の診療報酬改定を前に開業のタイミングを慎重に見極める動きが重なった可能性」を挙げている。ただし、今回のデータから、こうした要因が開業減少の原因と断定できるわけではないとしている。
開業の約4件に1件が東京に集中
全国的に新規開業が減る一方、地域別では都市部への集中が目立つ。都道府県別の開業数は東京都が157件で最多。次いで大阪府67件、神奈川県55件、埼玉県38件、千葉県28件となった。東京都だけで全国591件の26.6%を占め、約4件に1件が東京での開業となる。さらに上位5都府県を合わせると345件で全国の58.4%、東京、神奈川、埼玉、千葉の首都圏4都県だけでも278件と、全国の47.0%を占めた。

その一方で、3カ月間の開業数が5件未満だった都道府県は23県あった。新規開業の数には地域によって大きな違いが見られた。



