ウォール街は、「狂騒の20年代」という仮説が単なるスローガンではなく、市場の新たな体制(レジーム)であることを裏付けるような取引セッションを終えたばかりだ。
8月4日火曜日、S&P 500は1.8%上昇し、過去最高値の7736.52で引けた。一方、ダウ工業株30種平均は907ポイント(1.7%)上昇し、過去最高値の5万4085.88に達した。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は2.6%急騰し、2万6584.99となった。この株高は、市場予想を上回る企業利益、人工知能(AI)への新たな熱狂、そして債券利回りの低下を促した原油価格の下落によって牽引された。
これらの数字が重要なのは、もはや一握りの巨大テクノロジー企業に支えられた狭いラリーにとどまっていないためだ。小型株指数のラッセル2000は火曜日に1.8%上昇し、年初来では22.4%高となっている。これに対し、S&P 500は13%、ダウは12.5%、ナスダックは14.4%の上昇である。小型企業、産業界のリーダー、AIの恩恵を受ける企業がそろって上昇する時、市場は利益と経済成長に対するより広範な信頼を示している。
これこそが「狂騒の20年代」論の本質である。人工知能は、半導体、ソフトウェア、データセンター、発電、産業機器への投資サイクルを牽引している。企業は生産性を高めるために支出を拡大しており、健全なバランスシートと底堅い利益が株式バリュエーションを引き続き支えている。その結果、技術革新、設備投資、市場参加の拡大という強力な組み合わせが生まれている。
政治もまた、追い風となる可能性がある。
ケン・フィッシャーは、自身が「中間選挙の奇跡」と呼ぶ現象を長年にわたり強調してきた。フィッシャー・インベストメンツの調査によると、中間選挙の年の第4四半期には、米国株が84%の確率で上昇しており、翌年の最初の2つの四半期(第1・第2四半期)はいずれも88%の確率でプラスとなっている。フィッシャーの解説は明快だ。中間選挙は通常、大統領の与党の勢力を弱め、議会のねじれ(グリッドロック)を強める。市場は、広範で破壊的な政策変更の可能性が低くなるため、こうした法制上の安定を好む傾向がある。
フィッシャーは2026年7月の市場見通しの中で、同年は当初の予想以上に力強い推移を見せているとした上で、中間選挙に伴う議会のねじれが下半期、特に第4四半期前後にかけて株式相場の追い風になり得るとの見方を維持した。同時に、ワシントン(米政界)はすでに実質的なねじれ状態にあるため、例年であれば年末に見られる株価の上昇が前倒しで発生している可能性もあると警告した。
この但し書きは重要である。株価が毎日上昇するわけではなく、8月と9月にはボラティリティが生じる可能性がある。最高値更新はしばしば、反落、利益確定売り、不安をあおる見出しを伴う。
しかし、ボラティリティは強気相場の終わりと同義ではない。利益が底堅く推移し、AI投資が加速し、ラリーの裾野が広がり、政治日程がより好ましい方向に向かう中、最も抵抗の少ない道筋はなお上方向に見える。
投資家は、最高値を更新するたびに売却したくなる衝動を抑えるべきだ。最高値更新は持続的な強気相場における通常の特徴であり、自動的な警告シグナルではない。より望ましい対応は、分散を維持し、慎重にリバランスを行い、選挙年の雑音や日々のボラティリティではなく、利益を長期的な資産配分判断の基準にすることである。
「狂騒の20年代」は進行中である。乱高下は想定すべきだが、ダウとS&P 500が年末までにさらなる最高値に挑み、おそらく更新することも見込むべきだ。



