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2026.08.26 10:00

米中のAI格差が「消滅」する理由、エヌビディア頼みの米国に迫る影

Koshiro K - stock.adobe.com

第3の要素は「ガバナンス(統治)」だ。中国は、アルゴリズムの登録、安全性の評価、コンテンツのラベル表示などを網羅する、事実上、世界で最も包括的な国内AI規制フレームワークを構築している。生成AIのコンテンツラベル表示に関する新しい規則は2025年9月1日に正式発効した。これは中央集権的に執行されるため、極めて迅速な適用が可能である。

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また、中国は2025年2月に最先端AI安全調整機関「CnAISDA」を発足させた。ただし、同機関は最先端モデル自体のテストを行うのではなく、国際的なAI安全会議で中国を代表する役割を担っており、実際の評価作業は上海人工知能実験室(上海AIラボラトリー)などの加盟機関に委ねている。

ここで生じる実質的な緊張感は、この国内での迅速さと一貫性が、オープンウェイトやデジタルシルクロードを通じて中国が輸出する技術には及んでいないことだ。これらの輸出されるAIモデルにおける壊滅的リスクの評価は、米国や国際的な競争相手の取り組みに依然として遅れをとっている。中国は自国の国境内で起きる出来事を非常にうまく管理している。しかし、国外に出ていくものに対して、同様の管理能力をまだ十分に備えていない。中国のモデルやインフラが世界にさらに広がるにつれ、そのガバナンスの格差は中国だけの問題ではなく、世界全体の問題となる。

フィジカルAI:長期的なゲーム

これまで説明してきたすべての動き、すなわちオープンウェイトのリリース、推論価格の引き下げ、インテリジェンスそのもののコモディティ化は、本質的に無限に複製可能なものの短期的なマネタイズを意図的に放棄していると捉えることができる。これは妥協というよりも「賭け」なのだと私は考える。なぜなら、真に価値が持続する戦利品は、抽象的なインテリジェンス(知能)であるはずがなかったからだ。

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デジタルな知能は、容易にコピーして無料で配布できる。本当に持続的な価値を持つ戦利品は、インテリジェンスが最終的に宿る「物理的な筐体(フォームファクター)」である。誰かの自宅に置かれた人型ロボットは、モデルのチェックポイントのように海賊版を作ることはできない。

ハードウェアの証拠は、すでにこの賭けの「規模」の側面を裏付けている。中国のロボットメーカーであるユニツリー(Unitree)は2025年、米国のライバルであるフィギュア(Figure)とテスラ(Tesla)を合わせた出荷数の約36倍の人型ロボットを出荷し、現在は70億ドル(約1兆1200億円)規模の新規株式公開(IPO)を目指している。中国は、ロボット製造に不可欠な世界のレアアース供給の推定60%、および世界の電気駆動部品(アクチュエータ)生産の約4分の1を支配している。さらに、中国の「身体性AI(Embodied AI、実体を持つAI)」業界は、2026年第1四半期だけで約33億ドル(約5270億円)の資金を調達した。

中国のサプライヤーからの部品調達期間(リードタイム)は、かつての約14週間からわずか3週間にまで縮まったと報じられている。これは、中国のEV産業を競合不可能なほど強力にしたものとまったく同じ、製造プロセスの圧縮である。

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