ディズニーは、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで開発を進める新テーマパークをめぐり、同社のデザイン部門「イマジニアリング」のチームがUAE屈指の歴史的名所2カ所を訪れていたことを明らかにした。
このパークが昨年5月に発表された際、当時ディズニーの最高経営責任者(CEO)だったボブ・アイガーは、「本物のディズニーであり、明確にエミラティ(UAEの伝統や文化)を体現するものになる」と宣言した。それ以上の詳細は語られなかったため、イマジニアたちがどのような着想源を取り入れるのかは不明なままだった。だが、その一端がついに明らかになった。
先日、カリフォルニアで開催されたディズニーの公式ファンイベント「D23」では、同パークの計画を紹介する新たな動画がイマジニアリング・パビリオンで上映された。以下のリンクで見られるように、この短編映像の大部分は、筆者がアブダビで取材した華々しい発表イベントの映像と、近隣のドバイにある世界一高いビル、ブルジュ・ハリファの壁面に設置された巨大LEDスクリーンに映し出された同パークの広告で構成されていた。ただし動画には、ディズニーの代表団が現地の観光名所を訪れる場面も織り込まれていた。
多くの来場者はそのランドマークに気づかなかっただろうが、この地域に詳しい筆者にはすぐに見覚えがあった。ある場面では、ディズニーのチームが高くそびえるヤシの木の間の小道を歩いており、そこは4000年の歴史を持つアル・アイン・オアシスであることが明らかだった。2900エーカー超に及ぶこのオアシスは同地域最大で、約14万7000本のナツメヤシが植えられ、デーツを産出している。
オアシスに隣接するのが、伝統的なクリーム色の塔と胸壁を備えたスルタン・ビン・ザイド要塞だ。この日干しレンガ造りの建物は1910年、アブダビの元統治者であるシェイク・スルタン・ビン・ザイード1世によって建てられた。その息子のシェイク・ザイードはUAEの初代大統領であり、同国初の博物館を建設した。この博物館は要塞の隣にあり、アル・アインの歴史を紹介することを目的としている。
プロモーション映像の別のカットでは、ディズニーの代表団が、上下2段にアーチが並ぶ白塗りの壁の前に立っていた。これは、まるで『千夜一夜物語』のページから抜け出してきたかのような、UAEの豪奢な大統領宮殿カスル・アル・ワタンを象徴する建築的特徴である。広大な石造りの広場は地上階の2層のアーチ列に囲まれ、屋根には巨大な白いドームが点在している。
完成したのは2018年と新しいが、国家元首の接遇や同国の最高評議会の会合の場となったことで、瞬く間にUAEを代表する歴史的建造物のひとつとなった。実際、あまりに広く知られるようになったため、そのわずか1年後には観光施設として一般公開された。現在は、今後開業するディズニーのパークを運営するミラル(Miral)が管理している。ミラルは中東を代表するテーマパーク運営会社であり、カスル・アル・ワタンの館内来訪者体験を手がけるだけでなく、夜間に建物外壁で上演される15分間のプロジェクションマッピングショー「Palace in Motion」も開発した。



