D23の動画からは、ディズニーの代表団にトム・フィッツジェラルドが含まれていたことがわかる。フィッツジェラルドはイマジニアリングで47年間勤務した後、先月退職した人物だ。同氏は同部門の最高ストーリーテリング責任者を務め、筆者が報じたように、イマジニアリングの共同代表であるブルース・ヴォーンと、同パークのデザインを率いるザック・リドリーとともに、ディズニー・アブダビの発表イベントに出席していた。
アブダビの新聞The Nationalのためのインタビューで、元イマジニアのジム・シャルは筆者に対し、ディズニーの現地パートナーは通常、現地のランドマーク訪問に加えて「ミーティングやフォーカスグループ」を手配すると説明した。
シャルはYouTubeチャンネル「Disney Journey」を主宰しており、イマジニアリングで働いたアーティストの中でも屈指の才能を持つ人物の1人である。それは、彼の細部を見る目と献身ぶりによるものだ。その証しとして、テーマパークの所在地にあるランドマークを訪れることに加え、「可能ならそこに住むようにして、環境に浸り、地元の人々が何を大切にしているのかを理解しようとする。単に調査するだけでなく、その調査結果を取り入れて分析し、理解し、地元の人々と話し、関わり、彼らの価値観や何が重要なのかを理解することなのだ」と語った。
これは、アブダビのディズニーパークが『アラジン』のような中東の物語を主軸にしたテーマになることを必ずしも意味しない。むしろ、現地らしさの取り入れ方ははるかに控えめで、理にかなったものになり得る。
例えば、シーワールド・アブダビのエントランスエリアは「Abu Dhabi Ocean」と呼ばれ、地元の海洋生物を収めたタッチプールや水槽が設けられているほか、隣接するラグーンには実物大の伝統的な木造船が浮かぶ。ダウ船として知られるこれらの船は、UAEでかつて真珠採りに使われていたもので、ラグーン周辺の精巧にテーマ化された木造アーケードには、その生業に使われた道具が並ぶ。潜水夫が座るためのペルシャ絨毯、獲物の重さを量る真鍮製の秤、茶を入れる輝く壺がある。床は未舗装の道のような質感に仕上げられ、ラクダのひづめの跡まで埋め込まれている。テーマを締めくくるように、アヴァンギャルドなラクダのパペットが時折ゆったりと歩き、写真撮影の機会を提供している。


