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2026.08.18 17:41

なぜ「分断されたワークフロー」はAIのROIを蝕むのか

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Uber(ウーバー)のプレジデント兼最高執行責任者(COO)であるアンドリュー・マクドナルドは、同社のAI支出に対する投資対効果(ROI)に疑問を呈し、最近ニュースを賑わせた

「それらの統計と、『よし、これで実際に25%多くの有用な消費者向け機能を生み出している』という状態との間に、線を引くのは非常に難しい」と、マクドナルドはあるポッドキャストで語った。

この見方は、世代を象徴する技術の波に乗り遅れまいと、AI技術の統合を急ぐ各業界の経営幹部たちにも共有されている。彼らは競争優位を得ようと、時間、人材、そして多額の資金をこの技術に投じている。

しかし現実には、ソフトウェアの導入とタスクの自動化だけでは、経営幹部が期待する業務上の成果が得られることは決してない。実際、マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らの分析によれば、生成AIの試験導入プログラムの95%は測定可能な成果を上げられずに終わっており、実行段階で頓挫した過去のデジタル・トランスフォーメーション(DX)を彷彿とさせる。

これは必ずしもテクノロジーの問題ではない。フォーブスが報じているとおり、「これはテクノロジーの危機ではなく、導入の危機である」。企業が日常業務での摩擦を計画に織り込まずに技術導入を急げば、節約できる時間以上の資金を費やす結果になることがほとんどだ。

言い換えれば、企業がAIのリターンを実感できないのは、導入したツールと、チームが実際に協働する方法を紐付けていないからである。

分断された業務は成果を生まない

今日のチームは、複雑な課題の解決や、成長と効率化の促進のために、かつてないほど多くのデジタルツールを使用している。現在のワークフローは、データを整理するためのCRM(顧客関係管理)ソフトウェアや、地理的に離れたチームをつなぐコラボレーションツール、および日々の骨の折れる仕事をこなす多様なAIアシスタントに依存している。

自社のCEOとして、私自身もこれを身をもって体験した。会社が成長するにつれ、最も困難な課題は業務運営にあることに気づいたのだ。私たちのチームは素晴らしい仕事をしていたが、それが人・システム・プロセスの間で埋もれていた。私たちにとって、ボトルネックはテクノロジーではなく、分断(フラグメンテーション)だったのだ。

現在、多くの企業が同じ過ちを犯している。機能不全に陥っている運用モデルの上に新しいツールを重ね、分断されたワークフローを生み出しているのだ。その結果、手作業による引き継ぎが増え、業務全体の可視性が低下している。日々の業務に対する明確な見通しがなければ、未完了の仕事が見過ごされ、先送りされたタスクが積み上がっていく。

たとえば法務分野では、個人弁護士の80%が生成AIを利用しており時に壊滅的な結果を招くこともある。多くの事務所は、弁護士やパラリーガル、サポートスタッフ、管理者に至るまでの法務チーム全体が実際にどう協働しているかを踏まえた解決策を見出し実装するのではなく、チームをツールに合わせている。

業務負荷の偏りは、ボトルネックを容易に覆い隠し、チームのメンバーを事務作業に縛り付ける。その結果、訴訟の行方を左右しかねない「司法における人間味(エモーショナルな側面)」が無視されてしまう。クライアントは必然的にサービスの質の低下を経験することになり、法律事務所は問題の根本原因を突き止めるために2倍の労力を強いられることになる。

自動化を導入する前に「設計」を構築する方法

設計(アーキテクチャ)のない自動化は、混乱を招くだけだ。それは、工場のベルトコンベアの速度を、ラインの終端にいる作業員が製品を受け取る準備ができているか確認せずに上げるようなものである。機械は仕事をこなしても、ライン終端で結局散らかった状態になる。

新しいソフトウェアを展開する前に、意図的な運用モデルを定義しよう。経営幹部は先を見越したアプローチを取り、人間の判断が依然として重要な領域を明確に守るアーキテクチャを構築する必要がある。これは、重要なワークフローをマッピングし、意思決定とデータの明確な責任者を定め、人的要素が最も重要となる領域を明確に特定することを意味する。これによって業務は均衡が保たれ、チームの実際の能力と密接に整合する。

同時に、AIの導入を組織全体で透明かつ協調的な取り組みにすることだ。トムソン・ロイターの『プロフェッショナルの未来』に関する報告書(Future of Professionals Report)によると、明確なAI戦略を掲げている企業は、非公式にAIを導入している企業に比べて、ROIを達成する可能性が3.9倍高いことがわかっている。

最後に、課題の予測、反復作業の自動化、および業務の可視化の強化を優先することだ。これにより、発生し得る混乱を持続可能で測定可能な効率性へと変えることができる。

明確な目的を持って導入されるAI

自動化を導入しなければならないという圧力は現実のものであり、すぐに和らぐ気配はない。しかし、企業がこれらのツールの導入を急ぐなかで、戦略なきスピードは負債(ライアビリティ)になるということに気づき始めている。

Uberのような企業が提起した懸念は、多くの経営幹部の頭の片隅にも潜んでいるはずだ。彼らは、自社のAI投資が約束された通りの恩恵をもたらさないのではないかと不安を抱いている。さらに悪いことに、ワークフローの分断を考慮せずに迅速に動くことは、価値を静かに蝕む「分断」を招く要因となる。

この結果は不可避なものではない。テクノロジーは強力であり、絶えず進化している。私たちは、その可能性に見合うようにプロセスを高めていく必要がある。

導入そのものを目的とすることは、システムの破綻を招くだけだ。組織の摩擦の根本原因に切り込むことで、リーダーは自社を成功に導く可能性がより高い未来を築くことができる。


forbes.com 原文

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