近年、人々はある種の支援を必要としている。それは、パブリックリレーションズ(PR)の支援だ。個人から企業、非営利団体に至るまで、思想的リーダーたちは戦略的コミュニケーションやメディア露出のためにPRの専門家を頼るようになっている。
最新の推計によれば、PR業界の市場規模は今年の1140億ドル(約18兆2000億円)から2031年には1610億ドル(約25兆6000億円)へと成長が見込まれている。今後5年間で7%を超える成長率だ。北米はPR業界最大の市場だが、他の地域も追いつきつつある。PRサービスへの旺盛な需要は、AI時代であってもクライアントが「自分たちだけで完結させる」ことはできないという事実を示している。ポジティブな露出を確保するために、メディア関係者や報道機関との人脈を活かせる、真の専門家が必要とされているのだ。
PRの専門家が提供する成果物は数多いが、なかでも最も重要なのは、おそらくメディアとの関係性だろう。いつ、誰に、何を売り込むべきかを見極める力である。私たちの業界の人間は、クライアントとジャーナリストをつなぐ「結合組織」として知られている。
こうした関係は一朝一夕には築けない。膨大な時間と、長年にわたる数多くの売り込みが必要だ。競争の激しいメディア環境において、関係構築を急いでもうまくいかない。忍耐は美徳なのだ。
忍耐強く、親しみやすく、そして役に立つ存在に
若手のPRパーソンは、メディアリレーションズの部分で苦労することが多い。これは、関係を築き、時間をかけて育て、何年か先にはメディア関係者が信頼できるリソースとなるようにする作業を意味する。しかも、電話だけでなく対面で行うことが求められる。
では、どうすれば実現できるのか。まず何より、メディア関係者は単にあなたのリソースなのではなく、あなたもまた彼らのリソースなのだ。関係は双方向である。優れたPRのプロは、ジャーナリストが日常的に情報、コメント、写真を必要としており、PR業界が取材活動を支援できることを理解している。
PRのプロとジャーナリストの真の調和は、プロモーションやマーケティング、広告のためのものではない。互いに助け合うことにこそ意義がある。PRのプロが情報を提供し、その見返りとして、ニュース記事やポッドキャストのインタビューといった「アーンドメディア」を得るのだ。
それは、質の高い写真提供という単純なことでもあり得る。ジャーナリストが記事に魅力的な画像を添えたいと思うこともあり、PRのプロは鮮明でピントの合った画像を提供できる。写真は千の言葉に値するとまではいかないかもしれないが、ストーリーを伝える助けになる。
迅速に対応する
ジャーナリストがPRのプロを信頼できる情報源とみなすようになれば、コールドコールが本物のコンタクトへと変わる。そのためには、質の高い情報だけでなく、迅速な対応も不可欠だ。メディア関係者から要望があれば、PRのプロはすぐに応じられる態勢を整えておく必要がある。ジャーナリストは締め切りに追われて働いており、その締め切りを守る、あるいは前倒しで対応するための支援を必要としている。
PRのプロは、できるだけ多くの機会を見つけて手を差し伸べる姿勢を持つべきだ。メディアリサーチは極めて重要である。クライアントに応じて、農業、観光、プロスポーツなど、特定の分野を担当するジャーナリストを把握しておく必要がある。どの分野にも多くの報道機関があり、あなたが売り込もうとしている内容に関心を持つジャーナリストが多数存在する。
ジャーナリストをSNSで探そう。彼らとつながろう。LinkedInでも、InstagramでもTikTokでも、投稿にコメントを寄せよう。SNSは、ジャーナリストが活動している場所を知り、そこに参加する機会となる。会話し、交流し、そこから何が生まれるかを見ていくのだ。
過剰なプロモーションは禁物
とにかく鬱陶しい存在にならないことだ。PR業界には、売り込み、宣伝、繰り返しという誘惑が強く働く。しかし今日のジャーナリストは、価値あるリソースになり得るPRのプロから連絡を受ける際、自己宣伝以上のものを期待している。例えば、ジャーナリストが今度のニュース記事に関連する企業の例を3社挙げてほしいと依頼してきたら、私は自分のクライアント1社に加えて、無関係な2社を進んで紹介するようにしている。紅葉が美しい州を3つ知りたいと言われれば、メイン州(私はひいき目だ)に加え、コロラド州とニューヨーク州を挙げるだろう。
ジャーナリストは、純粋に自己利益だけを追求しないPRのプロと仕事をすることを歓迎する。自分のクライアントが関与していなくても、知見を共有することはできるのだ。
関係をより個人的なものにする努力を
メディアとの関係を個人的なものに近づけられるほど、あなたにとって有利になる。私は最も親しいメディア関係者には、その人の誕生日当日に「お誕生日おめでとう」と伝えるようにしている。仕事以外の場面でも相手を大切に思っていることを示すためだ。誕生日メッセージに手書きのメモを添えれば、その効果は大きい。もしかしたら、生涯の友人を得ることになるかもしれない。メールやテキストメッセージだけでは十分ではない。メディア関係者とは、直接会ってコーヒーを共にすることを心がけよう。友人とはそうするものではないだろうか。
これらは私が実践してきた、今日のメディアとの関係を築き、明日に向けて育てていくための確かな方法である。



