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2026.08.18 16:27

AI時代の組織再設計:すべてをゼロから問い直す「ゼロベース」の思考法

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私が話をする創業者は皆、いま同じ問いを投げかけている。「AIがその可能性の半分でも実現した場合、5年後にわれわれの会社はどのような姿になっているのか」

正直に言えば、私を含め、確信を持って答えられる人を私は知らない。だが、この問いを2つの根本的な問いに分けることは助けになると考えている。組織は何のために存在するのか、そして組織はどのように構築されるのか、である。

目的と構造を切り分ける

組織が何のために存在するのかは変わっていないし、おそらく今後も変わらない。組織は通常、プロダクトを通じて顧客に価値を生み出すために存在する。

一方で、組織がどのように構築されるかは、常に制約条件への対応だった。顧客に大規模に価値を届けるには、多くの人の間で仕事を分担する必要があり、仕事を分担するには、その人々の間でノウハウがどう流れるかを管理する必要があった。

階層構造は、マネジメントの法則ではなく、大規模な人の集団の中で情報を動かすための技術として理解するのが最も適切である。ジャック・ドーシーは今年初め、Blockの組織再編に際して、これに近い主張を展開した。彼は、企業が生み出すあらゆる成果物、すなわちメッセージ、文書、コード、意思決定の上に知能レイヤーが乗るようになり、そうなれば情報を伝達するために存在していた階層構造は時代遅れになると予測した。

私はAI以前の時代に、テクノロジー・スタートアップ、教育系非営利団体、ベンチャー投資部門という、まったく異なる3つの組織を立ち上げる機会に恵まれた。それぞれの使命、インセンティブ、法的形態にはほとんど共通点がなかった。しかし、運営原則はほぼ同じだった。どの組織も人を採用し、仕事を委任し、そのうえで会議、ロードマップ、優先順位、意見の相違といった、人と人の接点を管理することに、驚くほど多くの注意を費やす必要があった。

AIのために組織を設計する

もし私が今日、会社を始めるなら、その姿は大きく異なるだろう。そして市場の両端で、すでに実験が進んでいるのが見える。

エンタープライズの領域では、Blockのような企業が役割を3つのカテゴリーに再編している。すなわち、つくる人、顧客成果のオーナー、そして実践を通じて教えるプレーヤー兼コーチであり、その結果、組織階層は5層から2〜3層へと縮小している。この再設計を成功と呼ぶにはあまりに時期尚早であり、その規模の先回りした削減には実行上のリスクも伴うが、その背後にある第一原理はあらゆる企業に当てはまる。

アーリーステージでは、この変化はさらに明確であり、私自身のパイプラインにある企業全体で見ている状況とも一致する。Y Combinatorの2026年冬期バッチにおける創業チームの中央値はおよそ3人で、過去の期よりも多くの企業が売上高100万ドルに到達する一方、同バッチの約11%は単独創業者だった。こうした創業者はAIエージェントの群れを指揮し、人間の能力を、コンピューターがまだ提供できないもの、すなわち判断、説明責任、他者の育成に振り向けている。

多くの大企業がいま犯している戦略上の誤りは、この変化を生産性の現象として分類していることだ。だがドーシーが述べたように、「企業にとって究極の制約要因は、自社のロードマップそのもの」である。同じことは、そのロードマップを取り巻く組織図にも当てはまる。

新たな枠組み:ゼロベースの組織設計

金融の世界では、受け継がれてきた支出が必要な支出を装うことを防ぐため、かなり以前にゼロベース予算が生まれた。組織にもいま、構造における同等の考え方が必要である。引き継がれた設計はゼロと仮定し、すべての階層、役割、ワークフローに対して、現在の技術スタックに照らして自らの存在意義を説明させるのだ。私の経験では、これは4つの原則に絞り込むことができる。

1. 再起動する

Blockの再設計の引き金になったとされる問いは単純だった。もし今日、今日のツールを使って会社を始めるなら、この会社をこの形でつくるだろうか。いまある会社と、自分ならつくる会社との距離こそが、真の変革アジェンダである。

この検証は、定例のガバナンスの取り組みとして毎年実施すべきだ。私の経験では、自発的に実施することを拒む企業は、結局、選択肢が少なく、従業員に配慮する余地も小さい状況で、やむを得ず実施することになりがちである。

2. 学び直す

健全な構造判断には、ツールに関する説明を受けるだけではなく、継続的に自ら使うことが必要である。ドーシーは、システムに何ができるのかを検証するために、1年間、毎日午前中に3時間を費やしたと語っている。能力の変化を直接経験していないリーダーは、それを過小評価しやすく、組織はその過小評価を計画に引き継ぐことになる。

3. 記録する

会社の記憶をインフラとして扱うべきだ。Markdownファイル、意思決定ログ、仕様書、顧客メモ、事後検証、原則は、チームとエージェントにとって共有の基盤になるべきである。AI時代には、最も整理された記憶を持つ企業が最大の上振れ余地を手にする。

4. 再価格づけする

信頼に足るプロトタイプをつくるコストがゼロに近づくと、集中の経済性は変化する。探索は安価になり、規律は選ばれた道筋を実行することに宿る。報酬と評価の制度は、成功した取り組みだけでなく、失敗したとしてもよく設計された実験を評価すべきである。

5. 置き換える

内部コミュニケーションの最小単位として、ステータス報告を実際に動くプロトタイプに置き換えるべきだ。すべてのレビューが、その場で修正できる実物から始まるようになれば、要約し伝達するために存在していた階層は機能を失い、組織再編のメモを出さなくても構造はフラットになる。

それでもなお、こう問うかもしれない。従来の尺度で見れば問題なく機能している組織を、なぜ再構築する必要があるのか。売上は伸び、経済性は安定し、チームは満足しているではないか、と。

現実には、従来の尺度はすべて過去を見ている。そして、こうした制約の前提となっていた仮定は崩れつつある。比較すべき相手は、あなたがいまなお負担している間接費なしに、競合がいま組み立てられるあなたの会社の別バージョンである。確かに、顧客は組織図を買うわけではない。顧客が買うのは価値であり、その間に立ちはだかる構造が最も少ない形で価値を届ける者から買うのである。

次の10年に勝つ企業は、古い構造を最もスリムに運用した企業ではない可能性が高い。そうした企業は、単に働き方を変えるだけではない。会社とは何であり得るのかを再定義することになる。

forbes.com 原文

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