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I have an insider's take on Wall Street

Photographee.eu / Shutterstock

ほとんど知られていないバイオメディカル企業、Novocureを詳しく見てみよう。今、Novocureの新たな抗がん治療が、ウォールストリートの注目を集めている。Novocureの株価は、株式公開された2015年10月7日の1株15ドルという低さから、30.89ドルまで跳ね上がり、その後、徐々に下げて11月16日には22ドルとなっている。少なくともJMP 証券のアナリスト、マイケル・G・キングは、Novocureの株価はさらに上昇し、近いうちに1株最低でも43ドルにはなるだろうと見ている。

Novocureの株式公開は、時期が悪かった。その日、薬の価格が高すぎるという消費者の怒りを受け、多くの投資家が、バイオテクノロジー企業にそっぽを向いたのだ。その結果、Novocureの株価はその日に17パーセント下落。だが、問題はなかった。Novocureの新商品、Optuneによって、株価は持ち直している。

2015年10月5日、食品医薬品局は、Novocureの主力商品であるOptuneを認可した。最も一般的な原発性悪性脳腫瘍である膠芽腫のうち、初発の膠芽腫の患者に対して、Optuneをテモゾロミドと組み合わせて使用するためである。Novocureの分析によると、食品医薬品局の承認を得たことにより、同社のターゲット患者数は、アメリカ国内だけでも70パーセントも増加した。

「弊社の営業とマーケティングのチームは、Optuneを初発の膠芽腫に対するより優れた治療法として積極的に宣伝し、治療のスタンダードを変えようとしています」と、NovocureのCEO、アサフ・ダンジガーは語る。また、Optuneは、初発膠芽腫の患者の生存期間を統計的に優位に延ばす治療法として、10年ぶりに新たに食品医薬品局が認めた治療法だと、ダンジガーはつけ加えた。

Novocureによると、2015年9月30日現在、Optuneの処方の認証を受けたアメリカの主だったがんセンターは、その前の四半期から10パーセント増加して215カ所ほどに上っている。

1次性膠芽腫の新患者は1万人近くに及び、その治療にOptuneが使われれば、3年以内に年間10億ドルの売上げを実現できると、同社は見込んでいる。同社は製品そのものを販売するため、食品医薬品局の承認により、アメリカ国内だけで年間7億ドルから8億ドルの利益を上げ、これは1株10ドル近くになるだろうと、複数のアナリストは見ている。

Optuneはアメリカ、ヨーロッパ、そして日本で承認されたことから、キングによると、膠芽腫によるセールスだけでも25億ドルを超える可能性もあるという。「同様の治療テクノロジーが存在せず、近い将来出現する見込みもないことと、従来のスタンダードな治療との組み合わせが有効性を示したことから、腫瘍の新たな治療法である腫瘍治療電場(TTフィールド)療法は、今後はかならずやスタンダードな治療法になるでしょう」とキングは語り、Novocureの株を「アウトパフォーマンス」と評価している。食品医薬品局がOptuneを認可したことにより、「Novocureは堅実なビジネスの機会を手に入れた」と、キングは語った。

キングはまた、Novocureは「治療機器と治療法のハイブリッドとなる製品の認可を初めて取得した、ユニークなビジネスモデル」と考えている。

先日キングは、Optuneが食品医薬品局に認可されたことにより、Novocureは膠芽腫において大きなマーケットに進出できる機会を得たと、クライアントへのレポートで報告している。NovocureはOptuneの認可申請以外にも、実施中、あるいは完了済みの第2相試験を5つ抱えているほか、さまざまな薬品について9つの前臨床試験を終えている。

食品医薬品局の認可は、脳腫瘍の治療においてここ10年で最大の前進と歓迎されており、キングは、「新たな参照基準の一部になるだろう」と語る。

Optuneをテモゾロミドと併用した患者の2年生存率は、テモゾロミド単独療法の患者に較べて50パーセントも高かったと、Novocureは評価している。

Novocureは、今後も製品パイプラインを拡張する努力を続ける。Novocureの執行役会長を務めるビル・ドイルは、「さまざまな固形腫瘍に対するTTフィールドの使用を評価するため、今後も臨床パイプラインの拡充に精力を傾けます。現在も、転移性脳腫瘍、膵がん、卵巣がん、中皮腫などの治験を実施中です」と語っている。

Novocureは「初発の膠芽腫へのOptuneの使用を推し進め、初めての適応における治療のスタンダードを変えることで、めざましい発展を遂げる」と、ドイルは確信している。

実際、食品医薬品局がOptuneを認可したことにより、複数の大手機関投資家が、Novocureは「がん治療におけるユニコーン投資となった」と考えている。

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