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2026.08.21 07:15

熊本地震で九州企業の5割超に影響 サプライチェーン寸断の危機

AdobeStock(写真はイメージです)

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2026年7月28日に発生した『令和8年熊本地震』は、被災地の企業だけでなく、物流や取引を通じて各地の企業活動にも影響を及ぼしている。帝国データバンクが全国938社を対象に実施した調査によると、令和8年熊本地震によって自社の企業活動に「既に影響が出ている」「影響が見込まれる」と回答した企業は、合わせて15.7%にのぼった。被災地を含む九州では、その割合は5割を超えている。

◾️調査期間:2026年8月7日~8月12日(インターネット調査)
◾️有効回答企業:938社

九州では半数以上の企業に影響

令和8年熊本地震による企業活動への直接・間接的な影響について、「既に影響が出ている」「影響が見込まれる」と回答した企業は合わせて15.7%となった。いっぽう、「影響の有無を確認中」は6.9%、「現時点で影響はない」は74.1%だった。

令和8年熊本地震による企業活動への影響

地域別では、被災地を含む九州で「影響がある(見込み含む)」と回答した企業が53.9%に達した。企業規模別では、中小企業の15.1%に対し、大企業は19.8%だった。実際に、熊本県の紙類・文具・書籍卸売の企業からは「倉庫の棚が3割倒れて商品が飛散し、事務所や店舗でも物や商品が散乱した」との声が寄せられている。10年前の教訓を生かせた部分はあったものの、揺れの方向や強さによって被災したという。また、熊本県の運輸・倉庫業からは「倉庫内の荷物や外壁が損傷したほか、通行止めによる渋滞で配達の遅延が起きている」との声もあがった。

物流や取引を通じ県外にも波及

影響は建物や設備の損傷といった直接的な被害だけではない。熊本県八代市で製作しているサッシなどの建築資材に「納期の遅れが生じている」との声や、「出荷停止と出荷ルートの変更によって経費が増加している」との回答も寄せられた。

九州自動車道の通行止めの影響も出ている。宮崎県の運輸・倉庫業からは「迂回によって運転時間が増え、荷主への説明や料金交渉が必要になった」ほか、「フェリー利用の増加でコスト負担が厳しくなっている」との声があがった。

さらに、影響は九州の外にも及ぶ。長野県の輸送用機械・器具製造業では、熊本の自動車関連の顧客でラインストップが発生し、工場休止の連絡もあることから受注減を懸念。奈良県の専門サービス業からは、半導体工場の被害を受け、部品調達の見直しが急務になっているとの回答もあった。東京都の出版・印刷業では、取引先の被災による予定変更に加え、イベント中止によって現地で販売していた商品が予想以上に売れ残ったという。

このように、地震による影響は設備や建物の損傷だけでなく、生産、物流、調達、受注、販売などを通じて被災地域の外にも広がっている。帝国データバンクによると、震度5強以上を観測した熊本県内25市区町村には2万2193社が立地し、そのうち3782社は県外企業の拠点だった。TSMCの半導体製造拠点がある菊陽町や周辺の大津町などでは県外企業の割合も高く、震災による影響が全国のサプライチェーンへ波及する可能性も指摘されている。

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文=福島はるみ

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