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2026.08.20 12:30

なぜAnthropicなどAI企業は、古書を買い集め裁断し処分しているのか

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作家、アーキビスト(文書や記録資料の保存を担う専門職)、歴史家、そして愛書家たちが、大手テック企業やAI開発企業に対してネット上で総攻撃を展開している。きっかけは、これらの企業が稀覯本や古書を大量に買い集め、大規模言語モデルに読み込ませていることを示す証拠が、次々と積み上がってきたことだ。しかもその過程で、元の紙の本は背を裁ち落とされ、そのまま処分されている。

Anthropicは数百万冊を裁断し、スキャン後に原本を廃棄

作家らがAnthropicを訴えた裁判で今年に入って公開された文書から、Anthropicが「Project Panama(プロジェクト・パナマ)」と名付けた取り組みのなかで、数百万冊の紙の本を買い集め、業者に委託して製本を裁ち落とし、ページを高速スキャナーに通したうえで原本をシュレッダーにかけていたことが明らかになった

その後の報道で、2022年より前に印刷された紙の本の販売が記録的な急増を見せていることが判明し、書店主たちからは、自分たちの大口顧客の正体はAI企業ではないかという疑念の声が上がり始めた。

愛書家やAIに懐疑的な人々は、この行為を「悪そのもの」と呼んで激しく非難した。だが、404メディアなどによるその後の取材で、アップルのAirTag(紛失防止用の小型追跡タグ)を使った追跡調査も含め、裁断台に載せられているのが紙のベストセラーだけではないことが分かってきた。稀覯本や古書、絶版本など、ここで失われれば他に残らないかもしれない本まで含まれていたのだ。

紙の本にAirTagを仕込み、記者が荷物を追跡

テック系ジャーナリストが立ち上げたメディア企業の404メディアは8月17日、ある調査の結果を公開した。紙の本を1000冊近く注文された稀覯本の販売業者が、名前を伏せることを条件に、そのうちの1冊にアップルのAirTagを仕込むことを記者たちに認めたのだ。

404メディアは荷物を追跡し、カリフォルニア州からミルウォーキー、コロラドスプリングスを経て、最終的にアマゾンが所有する倉庫にたどり着くまでを突き止めた。この倉庫は、アマゾン社内で「VGT3」というコードで呼ばれている。

404メディアによると、建物の入り口には、開いた本に食らいつこうとするティラノサウルスのロゴが掲げられている。従業員たちは、一日中「本をスキャンするだけ」の「いい」仕事だと話しているという。

この調査によって、大手テック企業が大規模言語モデル(LLM。大量の文章を学習して人間のように文章を組み立てるAI)を訓練するために、産業規模の専用スキャン施設を稼働させている実態が浮かび上がった。

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翻訳=酒匂寛

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