有料契約で結ばれた機関が、互いのカメラ記録を検索
シャンバーグに設置されたLEARNは、自動ナンバープレート読取装置が取得したデータの共有・統合が可能なサブスクリプション型の法執行機関向けシステムだ。ネットワーク内のすべてのカメラがナンバープレート、位置情報、撮影日時を記録し、参加機関は互いのデータフィードを検索できる。
車体の損傷までも記録との主張も
しかし、この種のテクノロジーが捉えるのはナンバープレートだけではない。ミネソタ大学のウィリアム・マクゲベラン法学教授はMPRニュースに対し、この種のシステムとして広く知られるフロックのカメラは、車のメーカー、車種、色、バンパーステッカー、さらには車体の損傷までも記録していると主張する。
フンヤルは、近所のカメラがハッキングされ、その映像がオンラインで生配信されていたことを知って以来、車両追跡という概念に対する個人的な懸念が強まったと述べている。彼はその後、近隣の機関から記録を取り寄せ、この技術が悪用されていると結論づけた。そこで生じた懸念を背景に立ち上げられたのがHave I Been Flocked?だ。このウェブサイトでは、ユーザーがナンバープレートの番号を入力すると、公開情報から取得したフロックの監査ログのデータベースを検索できるようになっている。
「近隣に潜む車泥棒の逮捕」という目的が、州全体を覆う監視網の構築に変化
フロック・セーフティなどが開発する自動ナンバープレート読取装置は、法執行機関だけでなく、地域のコミュニティや企業向けにも販売されている。中小規模の町がこの自動カメラを導入する際、地域住民に対するセールストークは通常、「近隣に潜む車泥棒の逮捕」や「行方不明者の発見」といった極めて局所的な目的を謳う。しかし、シャンバーグで起きているように、そのデータが外部の数百もの機関と共有されれば、そこには切れ目のない監視網が構築されることになる。今やイリノイ州を横断する1台の車両が、管轄区域のネットワーク全体でアラートを作動させ、検索可能なデジタルフットプリントを残す可能性があるのだ。データフィードを共有することで、その機密情報がどのように検索・保護されるかという地域レベルでの管理権限も失われ、アクセス権を持つ者なら誰でも好きなように利用できるようになる。
元交際相手のストーカー行為といった悪用で、警官らが刑事告発される
実際、ジョージア州などで行われた最近の監査では、元交際相手のストーカー行為、個人的な知人の追跡、あるいは近隣住民の監視にナンバープレート読取装置を悪用したとして、警察官や保安官代理が刑事告発される事態に発展している。
アメリカ自由人権協会(ACLU)のプライバシーおよびテクノロジー政策アナリストを務めるジェイ・スタンリーは、「フロックを使えば、人々がいつどこへ向かっているのかというデータを収集できるだけでなく、全国にある無数のカメラから得られたそうしたデータすべてが、この中央集権的な企業に集められることになる」と指摘する。「それはプライベートな生活を送ることの意味を変容させ、個人と政府との関係を変えてしまう」。


