イーロン・マスクの純資産が米国時間8月17日に再び9000億ドル(約143兆円)を突破した。彼が率いる宇宙開発大手のスペースXに多数の機関投資家が投資していることが明らかになり、同社の株価は数週間にわたる上昇基調を強めた。
17日午後の時点でスペースX株は6%を超える上昇となり、150ドル近くをつけた。8月3日につけた上場来安値104ドルと比べると、4割を超える上昇だ。
この株価上昇により、マスクの純資産は477億ドル(約7兆6100億円)増の9119億ドル(約145兆円)に達した。これにより彼は世界一の富豪としての地位を固め、第2位のグーグル共同創業者ラリー・ペイジ(約44兆8700億円)や、第3位に位置するアマゾンのジェフ・ベゾス(約42兆8600億円)を大きく引き離している。
エヌビディアが約3.35兆円相当保有、ブラックロックは約1.39兆円相当
8月14日は米証券取引委員会(SEC)が定めた機関投資家による保有株式の開示期限だった。その中で、ハーバード大学の基金が約22億ドル(約3500億円)相当のスペースX株を保有し、同基金にとって最大の保有銘柄であることが明らかとなった。
また、エヌビディアは1億2280万株(約3兆3500億円相当)、ブラックロックは87億ドル(約1兆3900億円)相当の保有を開示した。さらに、ギガファンド・マネジメントは293億ドル(約4兆6700億円)、フィデリティは516億ドル(約8兆2300億円)相当の保有をそれぞれ明らかにしている。
著名投資家も出資を開示、ティールのファウンダーズ・ファンドは約11.6兆円保有
複数のビリオネアたちもスペースX株の保有を公表した。ジョシュ・クシュナー率いるスライブ・キャピタルは32億ドル(約5100億円)、そして、スペースXにとって初の機関投資家であったピーター・ティール率いるファウンダーズ・ファンドの管理下にある事業体は、約730億ドル(約11兆6400億円)相当の株式を保有している。さらに、オーストラリアのジーナ・ラインハートが所有する鉱業会社ハンコック・プロスペクティングも13億ドル(約2100億円)の保有を明らかにした。
7月には株価が高値から半減、マスクの資産は約111兆円を下回っていた
スペースXの株価が6月16日の過去最高値から約50%急落したことを受け、先月時点のマスクの純資産は7000億ドル(約112兆円)の節目を割り込んでいた。この大台を下回ったのは昨年12月以来のことだ。7月23日の時点で、マスクの純資産はピークの1兆4500億ドル(約231兆円)から約7500億ドル(約120兆円)減少していた。
初決算が市場予想を上回り、証券各社は業績を高く評価
スペースXにとって初となる決算報告が市場予想を上回ったこともあり、同社の株価は過去最安値から反発している。決算発表直後には一時13%急落したものの、モルガン・スタンレー、オッペンハイマー、キャンターフィッツジェラルドなど複数の証券会社が同社の成功を称賛し、AI事業への期待が支出増加への懸念を上回ると主張した。
JPモルガンのアナリストらは、スペースXが「極度な垂直統合」の恩恵を受けていると指摘し、「AI分野における変化のペースは信じられないほど速い」と言及した。また、AIインフラの強化と収益化の向上により、来年にはAI関連の売上高が1000億ドル(約15兆9400億円)に達する可能性があると記している。



