経営・戦略

2026.08.18 09:30

上場準備中のシーインが再び評価額を大幅引き下げ、2022年から約75%減

illustration by Cheng Xin/Getty Images

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複数の報道によると、早ければ今月にも香港市場に上場すると噂される中国発のファストファッション大手シーイン(Shein)が、自社の評価額を約250億ドル(約3兆9900億円)に引き下げた。わずか4年前の評価額から約75%もの大幅な減少となる。

投資家が難色を示し、約4兆7800億円の目標から後退

ロイター通信が2人の匿名情報筋の話として伝えたところによると、シーインの新規株式公開(IPO)における評価額は約250億ドル(約3兆9900億円)になる見通しだという。さらに3人目の情報筋は、同社が250億ドルから280億ドル(約3兆9900億~約4兆4600億円)の範囲の評価額を視野に入れていると語っている。

一方、ブルームバーグは、シーインが260億ドル(約4兆1500億円)から270億ドル(約4兆3100億円)の間での評価額を模索していると報じている。同メディアによると、収益成長の鈍化や関税の影響に対する懸念から投資家の反発を招いたことを受け、同社は最近になって300億ドル(約4兆7800億円)という評価額を断念したという。

ブルームバーグはさらに、シーインが今回のIPOで20億ドル(約3200億円)の資金調達を目指しており、既存株主が売り出し枠の約半分を引き受ける可能性があると付け加えた。

過去数年間にわたりニューヨークやロンドン市場でのIPO計画が頓挫してきたシーインだが、早ければ今週中にも香港市場への上場を果たす見通しだ。

2022年の評価額は約15兆9400億円、創業者も資産を減らす

2022年時点でのシーインの評価額は1000億ドル(約15兆9400億円)で、当時同社は世界で最も価値の高いスタートアップ企業の1つだった。

共同創業者兼CEOのスカイ・シューは現在、推定60億ドル(約9600億円)の資産を持つとされる。2024年に記録したピーク時の112億ドル(約1兆7900億円)からは下落した。

コロナ禍で急成長し、2022年の売上高は約3兆6700億円

低価格の衣料品を提供するファッション企業のシーインは、コロナ禍の最盛期に消費者が通販サイトで過ごす時間が増えたことを受けて急成長し、売上高は2022年までに230億ドル(約3兆6700億円)へと急増した。

その後もシーインの売上高は伸び続けているが、その成長スピードは鈍化している。昨年の売上高は前年比8%増の418億ドル(約6兆6700億円)で、2023年の41%増、2024年の20%増というかつての急激な成長率は著しく衰えた。

関税引き上げと免税停止が響き、競合テムからも圧力

この成長鈍化の背景には、米国による関税の引き上げや、800ドル以下の小包に対する輸入関税の免税措置(デミニミスルール)の停止がある。加えて、同じく中国を拠点とし、アパレルだけでなく日用品や電化製品、家電など幅広い商品を低価格で提供するライバルのテム(Temu)からの圧力にも直面している。

米国では議員が反発し、ロンドンは中国当局が承認せず

2024年、シーインは中国とのつながりをめぐる国家安全保障上の懸念を理由に米国の議員らから反発を受け、米国での上場計画を断念した。その後、ロンドンでの上場を試みたものの、中国証券監督管理委員会(CSRC)からの承認を得ることができなかった。英国の規制当局に対しても、監視団体から強制労働への関与の疑いに関する懸念などが寄せられていた。

(forbes.com原文)

翻訳=江津拓哉

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