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2026.08.24 13:30

OpenAIやAnthropicのプレIPO株取引 SPV高額手数料と詐欺リスクの闇

しかし、個人投資家は慎重になるべきだ。SPVを通じた未公開企業への「エクスポージャー」は、その多くが今後数年で、未公開株を直接保有するよりはるかに高くつく場合がある。例えばSPVの多層構造により、雪だるま式に積み上がる多額の手数料を支払っている投資家もいるかもしれない。また、5%未満から18%にもなるアクセス料を前払いしている投資家も。こうした手数料は、ベンチャー投資で定番とされる「2%と20%」(資産の2%と利益の20%)の手数料に加えて徴収されるものだ。

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計算していくと、手数料は瞬く間に恐ろしい数字になる。投資家がある企業に投資するため、3層構造のSPVの持ち分を200万ドル分購入したとしよう。そして、各層のSPVがそれぞれ2%の管理手数料と20%の成功報酬を取るとしよう。もし投資先企業が2年後に株式公開し、この投資家の持ち分の価値が1000万ドルになった場合、実はそのうちの500万ドル近くが仲介業者の手に渡ることになる。しかも、これは税引き前の話だ。

また、譲渡上のリスクもある。アンソロピックやアンドゥリル、オープンAIなどの未公開企業は、自社株の譲渡を制限している。SPV投資家がこうした企業の株式を直接保有できていない可能性があり、そうなると現金化への道が曖昧になる。

最後に、詐欺行為や不手際の問題がある。未公開株にアクセスできると虚偽の主張をするSPVや、適切に組成されなかったSPVも存在する。すでに司法制度上で手続きが進んでいる訴訟もあり、今後、その数はさらに多くなるだろう。

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今年5月、アンソロピックはSPV仲介業者8社のリストを公表し、そこに記載された大手のハイブやサイドカーも含む各社には、同社の株式を売買する権限がないと発表。SPVにはアンソロピック株の取得を許可していないと強く訴えた。それでも、ハイブが保有するSPV資産の4分の1以上に相当する1億5000万ドル以上は、アンソロピック株であるように見える。また、サイドカーには名称に「アンソロピック」が入ったSPVが44本登録されている。「私たちは発行企業の承認を得た未公開株の譲渡のみを支援しています」と、ハイブのデサイはX上のアンソロピックの発表に対する反応のなかで書いており、同社の使命は「非公開市場に透明性と標準化をもたらし、まさに指摘されているような懸念に対処すること」と熱弁している。

オープンAIとアンドゥリルも、自分たちの明確な承認がない限り自社株の二次流通取引を禁じている。にもかかわらず、こうした未公開株は間違いなく取引されている。ハイブの場合は、自社のSPVはこの2社の株こそ保有していないが、未公開株を取引するための活発な市場をリードしている。

この状況が意味するのは、投資家は未公開企業へのエクスポージャーが提供されると信じてSPVに投資したのに、結果的に未公開企業そのものがSPVへの株式の譲渡を認めない事態が起こりうるということだ。SPVの原資産となる未公開株を保有する大元の株主は、IPO時に持ち分を売却し、その収益を連鎖する多層構造のSPVにも順次行き渡らせてくれるかもしれないし、行き渡らせてくれないかもしれない。あるいは、株式公開した企業がSPVへの株式譲渡は無効であると宣言し、投資家は購入したと思っていた株を失い、裁判所に行きつく紛争に発展するかもしれない。

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文=フィービー・リュー イラストレーション=ニコラス・オルテガ 翻訳=木村理恵

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