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2026.08.24 13:30

OpenAIやAnthropicのプレIPO株取引 SPV高額手数料と詐欺リスクの闇

そこで登場するのが、特別目的事業体(SPV)だ。多数の投資家から集めた資金をプールし、ひとつの資産にまとめるファンドである。その資産は未公開株であることも、未公開株を保有する別のSPVの持ち分であることもある。さらには、未公開株を保有するSPVの持ち分を保有する別のSPVの持ち分であることも。多層構造を成すこれらのSPVは各層が独立した法人であり、それぞれが手数料を徴収する。

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SPVは規制回避策であり、企業が財務状況を開示することなく未上場期間を長くできるようにしてくれる。何百人もの投資家の持ち分をひとつの事業体に集約することで、株主名簿上ではひとつの事業体として扱えるからだ。

SPVを通じた未公開株取引では、その過程に関わる全員がそれぞれに取り分をもっていく。管理手数料に成功報酬、場合によっては紹介手数料またはアクセス料を徴収するのだ。「上昇相場に自分だけ乗り遅れる恐怖」という投資家の心理と、未公開株は譲渡が難しいという事実に後押しされ、SPVのエコシステムは、それを主導する企業や仲介業者にとっていわば多額の通行料を徴収できる活況な“有料道路事業”になっている。SPV仲介業者のハイブの最高経営責任者(CEO)、シム・デサイの試算によると、ベンチャー投資会社が投資する未公開企業の持ち分のうち、「数千億ドル規模」をSPVが保有しているという。

これは、未公開企業の株式を民主化するという有意義な目標の実現に向けた大きな一歩だ。非公開市場が生み出す途方もない経済的利益の恩恵にあずかれる投資家の数は、多ければ多いほどよい。しかし、一貫性のある規則の整備や積極的な規制が行われなければ、プレIPO株市場は詐欺師たちの格好の餌食となる危険性がある。今や誰もがこの市場でひともうけしようとしている。20代の起業家から元弁護士、中規模ベンチャー投資会社まで参戦しており、果てはモルガン・スタンレーやチャールズ・シュワブのような由緒ある金融機関までが自社の富裕層顧客にSPV投資商品を売り込んでいる。さらに、インスタグラムやワッツアップ、テレグラムにはSPVを絶賛してみせるサクラまで現れている。

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こうしたプレイヤーの一方には、一部無登録の可能性がある個人仲介業者たちが形成する影のネットワークがあり、もう一方にはSPVを投資戦略として活用する「伝統的な」ベンチャー投資会社がある。今日、アーリーステージの資金調達ラウンドは大規模化しており、かなり豊富な資金をもっていない限りアクセスしにくくなっている。だが、レイターステージの調達ラウンドはSPVというかたちで細かい取引に切り分けられており、投資家は投資したい1社だけを選び、手数料を支払うことでその企業に投資する権利を得られる。

例えば、テキサス州ダラスの投資会社ディスラプティブを所有するアレックス・デイビスは、監督する資産が約100億ドルになっている。これは、グロックやパランティア、シールドAIの未公開株を扱う複数のSPVによるところが大きい。そのほかにもオーグメントやハイブのような企業がある。後者は26年の収益が1億2000万ドルを見込んでおり、利益が出ていると語っている。

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文=フィービー・リュー イラストレーション=ニコラス・オルテガ 翻訳=木村理恵

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