気候・環境

2026.08.18 10:30

息苦しさにさらされる10億人の実態、大気汚染の国家間格差が拡大

スモッグに覆われたインド門付近(インド・ニューデリー)/stock.adobe.com

スモッグに覆われたインド門付近(インド・ニューデリー)/stock.adobe.com

科学者が大気汚染について語る際、地域や地方レベルでの不平等、すなわち一部のコミュニティが他より大きな影響を受けていることが取り上げられることが多い。

しかし、同じことは国家レベル、国際レベルでも当てはまり、世界の一部の国々はより高い曝露水準に直面している。

ESSECビジネススクールの助教であるルッツ・ザーガーの研究は、PM2.5としても知られる微小粒子状物質による汚染をめぐる最大の格差は、主に国内ではなく国家間に存在すると論じている。

ザーガーによると、研究は2000年から2020年にかけて国家間の不平等が拡大したことを示しており、最も高い曝露水準に直面しているのはごくひと握りの国々だという。

同氏はForbesの取材に対し、この期間に欧州と北米ではPM2.5汚染の水準が低下した一方で、世界の他の地域、とりわけアジアとアフリカでは上昇していると語った。

報告書は、微小粒子状物質が世界の人々の間でいかに不均等に分布しているかを示すPM2.5大気汚染曝露の世界ジニ係数が、2020年までに0.30から0.35へ上昇したことを強調している。

同氏は、この上昇により、多くの国において汚染曝露の不平等が所得の不平等よりも大きくなっていると指摘する。

また、この研究はザーガーが「息苦しさにさらされる10億人」と呼ぶ人々にも焦点を当てている。これは、地球上で粒子状汚染物質の1日平均濃度が最も高い水準にさらされている10億人を指し、その水準は世界保健機関(WHO)が提案する5マイクログラムの上限のほぼ12倍に達する。

ザーガーによると、影響を受ける10億人のうちほぼ半数にあたる4億7900万人がインドに住み、1億8400万人が中国、1億2800万人がバングラデシュ、8500万人がパキスタンに住んでいる。

「報告書のデータは、世界全体に過度な不平等が存在することを示している」とザーガーは筆者に語った。

「私たちは個々の国内における不平等に焦点を当てがちであり、国内に不平等が存在するのも事実だが、フランスとインドの間の不平等に比べれば、それはまったく異なるレベルの話だ」

報告書はまた、粒子状物質汚染に関連する健康負担の不平等が、実際の曝露そのものよりもさらに大きいことを強調している。

「人々がより脆弱である可能性が高い場所で汚染水準が高くなると、その影響は相乗効果で悪化する。そのため、実際の健康負担は汚染曝露よりもさらに不平等であるように見える」と同氏は述べた。

クリーン・エア・ファンドのシニアフェローであるクリスタ・ハーゼンコフ博士は声明で、この研究が指摘する国家間の不平等の拡大は、大気汚染対策に資源がどのように投じられているかという世界的な状況とおおむね一致していると述べた。

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