リーダーシップ

2026.08.16 15:58

成功するほど見えにくくなる、リーダーの「4つの盲点」

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盲点にはさまざまな形がある。車を運転しているときなら、ミラーの角度が悪いと近くの車が視野から消えてしまう。才能あるアスリートなら、エゴのせいで他人の目には明らかな欠点が見えなくなるかもしれない。リーダーシップにおいては、認識のあり方が盲点を生み出す。つまり、役職が変わるにつれて、経営者が何を察知し、何を見落とし、何が見えにくくなるかということだ。

盲点が特に危険なのは、それが知性や能力の欠如から生じることはめったにないからだ。実際には、その逆であることが多い。

経営者を昇進へと駆り立てるまさにその資質(自信、決断力、信念、スピード、自立心)が、最終的には情報の解釈や他者との関わり方を歪めてしまうことがある。強みも過剰に発揮されたり、野放しにされたりすれば、弱点になり得るのだ。

知性や経験の豊かなリーダーが、実績を上げ続けながらも、自身の判断力や人間関係、健康、影響力が衰え始めている初期の兆候を見落としてしまうのは、これが理由だ。その原因の多くは、次の4つのパターンに集約される。

楽観バイアスというリーダーシップの盲点

優れたアスリートやビジネスリーダーには、共通する特徴が1つある。それは、ある程度の「思い込み」を抱いていることだ。このマインドセットは、当初はほとんど根拠がない状態でも、これまでに誰も成し遂げたことのない事柄に挑戦することを可能にするため、有用ではある。しかし、制御できなくなれば、それは命取りになる。

ハーバード・ビジネス・レビューの画期的な論文によれば、経営者は好ましい結果になる可能性を体系的に過大評価していた。目の前のリスクを過小評価する傾向は、リーダーシップの最上層における予測を歪めるほど根強かった。

大企業のCFOを対象に10年間にわたって実施された調査では、80%の精度を目指していたにもかかわらず、実際の結果が本人の予測範囲内に収まったのはわずか36%だった。

これと同じ種類のバイアスは、リーダーが自身のキャパシティを評価する方法にも現れる。過去に乗り越えられたという事実が、自分を変えることなく、次に押し寄せる要求にも耐えられるという証拠になってしまうのだ。このようにして築かれた自信は、実際に破綻するその瞬間までは間違いとは言えず、その頃にはリーダーは内省することをやめてしまっているのが普通だ。

現在バイアスというリーダーシップの盲点

健康状態を改善するという長期的な目標があるにもかかわらずカップケーキを食べてしまう、予算を抑えたいのに衝動買いをしてしまう、テレビを見てプロジェクトの作業を先延ばしにしてしまうなどは、現在バイアスの身近な例だ。

経営者は自身のキャリアにおいてはこのバイアスをうまく回避できているかもしれないが、健康に関しては警戒を怠りがちで、より大きな成功を追い求めるあまり、うっかりウェルビーイングを犠牲にしてしまうことがよくある。

現在の自分と未来の自分の間にあるこの大きな隔たりの原因の一つは、健康への影響がすぐには現れないことだ。それはダムの小さなひび割れのようなもので、時間をかけてゆっくりと、しかし確実に大きな問題へと発展していく。

アイデンティティのラグというリーダーシップの盲点

優れたリーダーを形作る資質は、身体的な衰えの要因にもなり得る。これが成功のパラドックスだ。出世を後押しする習慣や、より重要なこととして、自らのアイデンティティそのものが、意図しない悪影響をもたらすことがあるのだ。

経営者は、この「アイデンティティのラグ」に特に陥りやすい。これは、変化する外部の現実と、それに追いついていない内部の自己概念との間の心理的なギャップのことだ。称賛を浴び、実績を証明しているにもかかわらず、多くのリーダーは、自らがまだ実力を証明できていないかのように内心で行動し続けている。

これは自己満足を防ぐ役には立つかもしれないが、同時に多くの人が、次の取引や昇進、マイルストーンを追求するあまり、健康をないがしろにする原因にもなる。自己イメージをアップデートするには意識的な努力が必要であり、放置しておくと、心は慣れ親しんだ古いバージョンの自分に逆戻りしてしまう。

「いつでも回復できる」という錯覚のリーダーシップの盲点

お金があれば、多くの人が経験したことのないような利点(名医、高度な診断、リカバリー技術、いつでも呼べる専門家など)を手に入れることができる。経営者にとって、こうした選択肢があることは危険な思い込みを生む可能性がある。それは、「今どれほどダメージを受けても、後で十分なリソースを投じれば回復できる」という考え方だ。

豊富なリソースが、自動的に健康状態の改善につながるわけではない。多くのリーダーにとって、それは高額な治療や、根本的な原因ではなく症状にしか対処しない表面的なバイオハックによって、現実から目を背ける手段になってしまっている。

何年にもわたってストレスを無視し、睡眠不足、不規則な運動、持続的な体重増加を放置していると、やがてどんな専門家でも完全には修復できない一線を越えてしまう。そして、この衰えは日々のリーダーシップの質に影響を及ぼす。リソースが無価値なわけではないが、リカバリーに投資しなかった時間をいつでも取り戻せると信じることこそが、錯覚なのだ。

これらのリーダーシップの盲点に共通するもの

楽観バイアス、現在バイアス、アイデンティティのラグ、そして回復可能性への錯覚には、すべて共通の根本原因がある。それは、経営者の認識と現実との間のギャップだ。このギャップを埋め、自らの内面を外部の事実と一致させることは、まず「自覚する」ことから始まる。そこから新しい行動がアイデンティティを形成し、古いパターンを書き換えるために必要な小さな証拠を積み上げることによって、最終的にはリーダーシップの質を高めることができる。

forbes.com 原文

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