リーダーシップ

2026.08.15 23:47

多くのリーダーが見落とすリーダーシップの資質

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自分の価値を言語化することは、学び、実践できる重要なリーダーシップスキルである。

キャリアのなかで何度も限界や行き止まりに突き当たる中堅リーダーには、ある厄介な共通のパターンがある。チームで常に最も優れた成果を出しているシニアの個人貢献者なのに、毎年昇給を見送られているのかもしれない。あるいは、昇進について「まだ準備ができていない」と言われ続けるディレクターかもしれない。もしくは、「エグゼクティブ・プレゼンスを高めるべきだ」と助言されながら、その方法について具体的な説明を受けられないバイスプレジデントかもしれない。こうしたリーダーには共通点がある。そしてそれは、能力や仕事の質とはほとんど関係がない。

前進し続けるリーダーと、壁にぶつかるリーダーを分けるものは、努力であることはめったにない。彼らが置かれている状況を考えてみよう。Gallupが2023年に1万8000人超の働く成人を対象に実施した四半期調査では、マネジャーの64%が組織の業務量が増えたと回答し、42%が予算削減があったと報告した。さらに注目すべきことに、Gallupの「State of the Global Workplace 2026」報告書によると、マネジャーのエンゲージメントは2024年から2025年にかけて27%から22%へ低下し、前年比として最大の下落となった。多くのマネジャーがこうした苦境に置かれているなか、意欲あるリーダーは何をすべきなのか。

リーダーにとっての「売る」とは何か

この文脈における「売る」は、取引としての営業とは無関係である。意味するのは、影響力と価値の明確な言語化だ。つまり、自分の仕事、アイデア、意思決定について、それに基づいて行動できる人々に対し、明快に根拠を示すことである。それでも多くのリーダーは、キャリアにおいて「売る」必要があるという概念に違和感を覚える。取引的に感じられるからだ。「仕事は自ずと評価されるべきだ」という格言にも反する。多くの専門能力開発は、プロフェッショナルに対して、これをどう行うか、あるいは本物らしさを保ちながらどう行うかを教えていない。しかし、「売らない」ことの代償は、それを別の言葉で表現するとしても、深刻である。

このリーダーシップ資質が今、より重要な理由

2026年の状況は、この重要性をさらに高めている。望ましい空きポジションは希少に感じられ、組織の予算はより厳しく、AIはあらゆる機能において「価値」や「生産性」の姿を作り変えている。上級リーダー層には、人材パイプラインを細かく精査する時間が少なくなっている。こうした背景のもとで選ばれるのは、気づかれるのを待つ人ではなく、自分の価値を明確に、繰り返し前面に出せるリーダーである。

シニアリーダーはこのスキルを日々どう実践しているか

では、「売る」というリーダーシップ資質を高めようとするなら、どうすればよいのか。次の3つの行動を日常的に試してほしい。第1は、自己主張である。自分の貢献を、具体的で、目に見え、測定可能な言葉で表現する習慣をつける。特定のプロジェクトを率いたことを伝えたくなったら、代わりにこう表現してみるとよい。「私はチームを動かし、400万ドル(約6億3600万円)の売上目標を予定より6週間早く達成しました」。第2の行動は、アイデアを売り込むことだ。意思決定がなされる前に、重要な概念や見解を関係者に浸透させ、主要なステークホルダーが事前に賛同している状態を作る方法を学ぶ。第3の行動は、価値の言語化である。ステークホルダーにとって重要な成果に照らして、仕事を位置づける力を身につける。「重要なブリーフを書きました」ではなく、「これまでで最大の市場に参入するための規制当局の承認につながる論点を構築し、文書化しました」と表現するのである。

リーダーが間違えやすい点

「売る」というリーダーシップ資質の開発に慣れてきたら、よくある3つの誤りに注意したい。第1は、売ることを自己宣伝と混同することだ。自己宣伝は自分自身を中心に置く。一方、効果的に売ることは、相手や結果を中心に置く。第2は、成果ではなく成果物を売ってしまうことだ。資料を作成したという事実は成果物であり、率直に言えば、それは最低限の前提にすぎない。その資料が取締役会を納得させ、買収の承認につながったという事実こそが成果である。第3の落とし穴は、可視性を売ることと取り違えることだ。キャリアを前進させるには目に見える存在であることが必要だが、それだけでは十分ではない。意思決定者やステークホルダーに対し、自分ならではの価値提案を継続的に共有し、明確にしていく必要がある。

効果的に売るという重要なリーダーシップ資質をどう築くか

自己主張、アイデアの売り込み、価値の言語化という3つの主要な行動を取り入れることは、なじみがなく、手の届かないものに感じられるかもしれない。しかし、これらの行動を実践できるよう自分を訓練し、自分自身の価値観や個性に忠実な形で適応させることは十分に可能である。ただしそのためには、売ることを正当なリーダーシップスキルとして扱う必要がある。リーダーが戦略的思考やステークホルダー管理を扱うのと同じようにである。それは意図的に鍛え、リスクの低い場面で練習し、時間をかけて磨いていくべき筋肉なのだ。

おそらく最も重要なのは、このリーダーシップ資質を自分のものにしたリーダーが、業界や景気循環を超えて持ちこたえるキャリアを築くという点である。とりわけ不確実な時代には、「売る」というリーダーシップ資質を本当に体現できることが、最悪の変動からあなた自身とキャリアを守ることになる。今日から、このリーダーシップ資質を実践し始めるべきである。

forbes.com 原文

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