以前の記事で取り上げたように、エジプトはMiG-29M/M2戦闘機やS-300VM防空システムなど、比較的新しいロシア製装備をいくらか保有している。供与してもらえば、ウクライナはこれも間違いなく歓迎したはずだ。しかし、エジプトがそうすることはなかった。
それどころか、ワシントン・ポスト紙の2023年の報道によれば、エジプト政府はロシア向けにSakr-45 122mmロケット弾を最大4万発生産することを計画していた。もっとも、この計画は報道から数カ月以内には棚上げされ、さらにエジプトは、152mm砲弾と155mm砲弾を自国で生産して米国に売却し、それを米国からウクライナへ移転するという別の取り決めを承認した。
中東のほとんどの国は、今後もロシア・ウクライナ戦争の主要な武器供給国になりそうにない。とくに現在、この地域自体が再び破壊的な戦争に見舞われていることに鑑みれば、なおさら考えにくい。他方、イラン以外の中東の国が近い将来、ロシアの戦争機構に武器を供給する可能性も低い。仮にあるとしても、イランの味方の武装組織からの供給ぐらいだろう。
これはウクライナにとって歓迎すべき知らせだろうが、かといって軍事バランスを自国側に決定的に傾けるような話でもない。


