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2026.08.15 15:00

AIインフラ整備に約318兆円の借入必要、ウォール街だけでは約159兆円不足の可能性

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AIインフラの建設ラッシュに必要な借り入れはあまりに巨額で、ウォール街の債券市場だけでは資金を供給しきれず、約1兆ドル(約159兆円)の空白が生じる。その穴を埋めるのはプライベートクレジット(銀行や公開市場を介さない民間融資)になる可能性がある──。米オルタナティブ投資大手アポロ・グローバル・マネジメントでチーフエコノミストを務めるトルステン・スロックが米国時間8月14日、こうした見方を示した

社債市場の吸収力は159兆円未満、民間融資が穴を埋める

スロックは8月14日付のリポートで、AI関連の起債がすでに長期の投資適格社債(格付け会社が返済能力を高く評価した企業の債券)で新規供給の40%近くを占めていると指摘した。アポロの試算では、AI関連企業群が事業の裏付けをもって抱えられる追加債務は2兆ドル(約318兆円)を超える。

一方、その債券を買い手として消化する投資適格債市場の余力は、「集中度と格付けの制約」により、2030年までで1兆ドル(約159兆円)に満たない可能性があるという。AI関連の債券を発行しているのはアマゾンやマイクロソフトなど少数の大手企業に限られる。投資家は同じ企業が発行した債券をすでに大量に保有しているため、追加購入の余地は小さい。発行する企業側にも限度がある。借り入れを増やし続ければ、格付け会社から返済リスクの高い借り手とみなされかねないためだ。

こうして生じる1兆ドル(約159兆円)超の空白は、民間の貸し手による融資や、インフラ、設備、個別のAIプロジェクトを裏付けとする資金調達で埋められる可能性があるとスロックは述べた。民間の融資契約は、特定の資産や契約上の保証に債務を結びつけるため、無担保が一般的な従来の社債と異なり、貸し手を手厚く保全できるという。

アマゾンの設備投資計画は34兆9800億円、4社合計117兆円超

米株式市場をけん引する大手テック7社「マグニフィセント7」のうち、設備投資計画が最も大きいのはアマゾンだ。同社は、2026会計年度に2200億ドル(約34兆9800億円)を投じる見込みだ。そして、アルファベットの最大2050億ドル(約32兆5950億円)、マイクロソフトの1750億ドル(約27兆8250億円)が続く。アマゾン、アルファベット、マイクロソフト、メタの4社合計では7380億ドル(約117兆3420億円)に達する。

エヌビディアとOpenAI、79兆円規模のデータセンターを協議

今後の焦点は、各社がAIインフラの建設計画をどこまで積み増すかにある。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、エヌビディアとOpenAIはオハイオ州コロンバス南方でのデータセンター建設を協議しており、総費用は5000億ドル(約79兆5000億円)を超える可能性がある。OpenAIは最大3500億ドル(約55兆6500億円)に上る半導体の購入も検討しているという。

計画中の発電容量は10ギガワットで、実現すれば電力規模で世界最大のデータセンターとなり、他の計画案件を大きく引き離す。OpenAIが7月22日に発表した米ジョージア州エフィンガム郡の案件は投資額200億ドル(約3兆1800億円)、容量3.2ギガワットであり、オハイオ州の構想はこれをはるかにしのぐ。

巨大テックの借り入れが急増、民間勢は資産担保で融資

AIインフラは企業借り入れの主要な使い道として存在感を増しており、超大型テック企業やデータセンター運営会社は、新規プロジェクトの資金として数十億ドル(数千億円)規模の調達を重ねている。

ただ、従来の債券市場が吸収できる債務量には限界がある。投資家が同じ企業や同じ業界に振り向けられる投資額には上限があるためだ。これに対し、民間の貸し手はそうした制約が少なく、データセンターやその将来収入といった資産や収益を裏付けに融資を実行できる。

forbes.com 原文

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