3. 「5つのR」を使って会話を組み立てる
重要な局面では、感情に流されて言葉に詰まってしまうことがある。ベス・ポリンの「5つのR」を活用すれば、謝罪を確実に相手に届けるための道標となる。
・後悔(Regret):まずは、心からの誠実な反省の意を表す。「私の行動がこのような緊張を招いてしまい、本当に申し訳なく思っています」
・理由(Rationale):言い訳にならない範囲で、なぜそれが起きたのかを説明する。ここには微妙な境界線がある。誤った情報を受け取っていたと説明することは「経緯の説明」だが、「忙しすぎた」と言うのは「言い訳」だ。
・責任(Responsibility):「これは私の責任です」とはっきり伝える。責任を認めることは、相手の憤りを和らげる特効薬となる。
・悔い改め(Repentance):改善へのコミットメントを示す。「二度と同じことが起きないよう、コミュニケーションの取り方を見直しています」
・修復(Repair):状況を修復する段階だ。「関係を修復するために、今すぐ私にできることは何でしょうか」と問いかける。そして、相手が考える時間を持てるようにし、すぐに答えを求めないようにしよう。
4. 意図だけでなく、「影響」を認める
アライシップ(当事者以外の立場から多様性や包摂を支援する取り組み)の活動において用いられる「意図よりも影響(impact over intent)」というフレームワークは、悪気はなかったであろう「意図」と、意図せず生じてしまった「不快な影響」を区別するのに役立つ。同僚を傷つけるつもりはなかったとしても、結果として相手に「軽んじられた」と感じさせてしまったのは事実だ。朝起きたときに、同僚を傷つけたり軽んじたりしようと考えている人はほとんどいない。
大切なのは、意図と影響を切り離すことだ。ハリエット・ラーナーは、優れた謝罪とは相手の感情を正当なものとして受け止めるものだと強調している。自分が引き起こした苦痛や不利益を認めなければならない。「過剰反応だ」と言う代わりに、「あの会議で私が沈黙していたことで、あなたに味方がいないように感じさせてしまったのだと思います。本当に申し訳ありません」と伝えてみよう。
5. 「聴いて学ぶ」フェーズ
謝罪は独りよがりの語りや、一方的な釈明であってはならない。謝罪とは対話の始まりなのだ。自分の伝えるべきことを話したら、そこで口を閉じ、傷ついた相手を中心に会話を進める必要がある。


