「これらの報告はそれ自体、ただちに対処すべきものでありますが、同時にもっと大きな問題も提起しております。現在、空母戦力に求められているような作戦テンポを、はたして海軍は持続できるのか、という問題であります。とくに、現政権が自ら選択した紛争に米軍を繰り返し投入し、その作戦を支えるため空母への依存をますます強めているという状況に鑑みれば、そう問わざるを得ません」とブルーメンサールはつづっている。
ルーベン・ガエーゴ上院議員(民主党、アリゾナ州選出)も同様の見解を示し、X(旧ツイッター)にこう投稿した。「リンカーンへの超党派による公式な監察訪問を求める。兵役を逃れたドナルド・トランプ(米大統領)が、われわれの軍人の健康と安全を毛ほども気にかけていないのは明らかだ。議会は自らの責務を果たし、この政権に責任を取らせなければならない」
交代が本命視されたローズベルトを待てないと判断か
ここ数週間、サンディエゴを母港とする別の空母「セオドア・ローズベルト(CVN-71)」が中東へ派遣されるのではないかとの観測が出ていた。ローズベルトは、7月末までハワイ諸島周辺で行われた「環太平洋合同演習(RIMPAC)」を主導したあと、現在は母港に戻り、次の本格展開に向けた準備をしている。
ただ、セオドア・ローズベルトの出航準備が整うのは9月頃と見込まれ、中東に到着するにはさらに3週間超かかるとみられる。エイブラハム・リンカーンの乗組員はそこまで待てないと判断されたのかもしれない。実際、エイブラハム・リンカーンの展開期間がその頃まで延びれば、やはり中東に派遣されていた米空母「ジェラルド・R・フォード(CVN-78)」が今年経験した記録的な長期展開に近い長さになる。
「リンカーンは特別なケースではありません」とブルーメンサールも書簡の中で指摘している。「空母の最近の展開では、当初の予定よりも期間が延びる事態が繰り返されており、長期展開が海軍の戦力造成モデルにおける例外ではなく、むしろ常態になりつつあることを示しております」


