19歳のタヴィ・ゲビンソンがフォーブスの「30アンダー30(30歳以下の有望な若手30人)に選ばれたのは15歳の時。ティーン向けのオンラインマガジンRookieの創刊直後だった。現在はRookieの編集長を務めながら女優としても活躍する彼女は、ニューヨーク大学に在籍する大学1年生でもある。
ゲビンソンはサミットで、11歳の時にブロガーとしてゼロから始めた経験をもとに、自らビジネスを作り上げることの大切さを説いた。「Rookieは創立4年になり、ブルックリンにオフィスを構え、4冊目の本の出版も控えている。私は今でもすべてに関わっています」と言う。
SNSで人気を博している21歳のキャメロン・ダラスもゲビンソンと同じパネルに参加。1,500人の有望な若手たちに対し「現代は映画俳優やアーティストだけでなく、YouTubeに動画を投稿する人にもファンが付く時代だ」と、エンターテイメントの楽しみ方の変化の潮流に乗り、現在の地位を築いたことを説明した。
ダラスはInstagramやツイッター、動画アプリVineで合計2,200万人以上のフォロワーを持つ。インターネットで得た名声がビジネスになると考え、10代の若者がダラスのようなインターネットセレブと会えるMagconという有料サロンを開設した。
サミットの2日目には、社会に影響を与える起業家に100万ドル(約1.2億円)を授与するチェンジ・ザ・ワールドの授賞式が行われた。6人のファイナリストのうち若さが際立ったのが22歳のダニエル・ユーと23歳のポール・ドゥアンだ。
ユーが設立したReliefwatchは、発展途上国の医療センターにおける医薬品の在庫を携帯電話で管理できるサービスだ。WHOによると、発展途上国にあるおよそ100万か所の医療センターのうち40%が、使用期限が切れた医薬品を保持している。ドゥアンが設立したBayes Impactは、ビッグデータを活用し政府と様々なNPOが効率的に活動できるようにサポートする。フランスの雇用局も利用している。
グランプリは余剰の医薬品を必要な患者に割り当てるSirum創設者のキア・ウィリアムズが受賞したが、ユーとドゥアンも10万ドルの賞金を手にした。
有望な若手はサミットのオーディエンスの中にもいた。ティーン向けの下着メーカーYellowberryの創設者でありCEOのメーガン・グラッセル(20歳)は17歳で起業した。セクシー系のヴィクトリアズ・シークレットとは対照的に可愛らしさと着け心地の良さを追求し、人気ブランドのアメリカン・イーグルとのコラボも果たしている。
グラッセルは同世代の若者を前に次のように語った。
「自分のアイデアを実現するために、助けてくれそうな人に片っ端から電話した。ダメもとだと思ってチャレンジしてみるしかないんです」