北米

2026.08.14 09:00

マスクの約159兆円報酬が「基準」に──S&P500のCEO報酬が過去最高水準

Photo by Win McNamee/Getty Images

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S&P500企業の主要幹部における報酬プランが2025年に過去最高に達した。ロイター通信が報じた調査結果によると、テスラにおけるイーロン・マスクの1兆ドル(約159兆円)規模の報酬契約が、他社で報酬案を決める際に「基準」になったためだという。

マスク抜き平均36億円、AFL-CIO集計で最高更新

米労働総同盟・産業別組合会議(AFL-CIO)がまとめた2025年データでは、マスクを除くS&P 500企業CEO平均報酬が21%増え、2280万ドル(約36億2520万円)へ達した。これは同団体が1990年代にCEO報酬を追跡し始めて以来、最も高い水準だ。

AFL-CIO書記財務長フレッド・レドモンドはロイターに対し、テスラでマスクに設定された報酬について「ほかのCEO報酬案が議題に上る際、力学を変える」と語り、「取締役会はそれを基準として使っている」と説明した。

米労働総同盟・産別会議(AFL-CIO)のデータをS&P500企業のCEO(マスクを除く)の2025年の平均報酬額は、前年比21%増の2280万ドル(約36億3000万円)に急増した。

これは、AFL-CIOが1990年代に報酬プランの追跡調査を開始して以来、最大の数値となる。

AFL-CIOの事務局長であるフレッド・レドモンドはロイターに対し、テスラにおけるマスクの報酬は「他のCEOの報酬プランが検討される際の力学を変える」ものであり、「取締役会がそれを基準として利用している」と語った。

マスク向け報酬を含めると、平均540億万円超

マスク向け報酬を含めると、S&P 500企業CEO向け報酬案の平均額は3億4000万ドル(約540億6000万円)を超える。テスラが複数の目標を達成した場合、マスク向け報酬は1兆ドル(約159兆円)を超える価値になる可能性がある。

資産138兆円で世界首位、2位ペイジの2倍超を維持

フォーブスは米国時間8月13日朝、マスクの資産を8706億ドル(約138兆4254億円)と推計し、世界首位としている。2位はグーグルの共同創業者ラリー・ペイジで2843億ドル(約45兆2037億円)、3位はアマゾン創業者ジェフ・ベゾスで2757億ドル(約43兆8363億円)となり、マスク資産は両者それぞれの2倍を超える。

マスクは、スペースXが6月に株式市場へ上場した後、世界で初めて資産1兆ドル(約159兆円)へ達した。その後、資産は過去最高となる1兆4500億ドル(約230兆5500億円)まで膨らんだが、スペースX株急落によってマスク資産はピークから半減した。

企業価値1351兆円を最終条件に、テスラ株主が承認

テスラ株主は2025年、マスク向け報酬制度を承認した。複数の時価総額目標と事業目標を組み合わせた制度で、最終段階では10年以内にテスラ時価総額を8兆5000億ドル(約1351兆5000億円)へ引き上げることなどが条件となる。

事業面では、テスラ車の累計納車台数を2000万台へ増やすことなどが条件に盛り込まれている。報酬案には一部投資家が反対し、ノルウェー政府年金基金を運用するノルウェー銀行インベストメント・マネジメントは「報酬総額、希薄化、特定人物への依存リスクを軽減する措置がない点を懸念している」と表明した。

火星100万人居住を条件に、スペースXでも巨額報酬

スペースXでもマスク向け報酬制度には、同様に極めて大規模な達成条件が設定されている。条件には、少なくとも100万人が暮らす「恒久的人類居住地」を火星に設立することが含まれる。

さらにスペースXには、年間100テラワット規模の計算能力を提供できる「地球外」データセンターを開発するという目標もある。記事では、この計算能力が2023年に世界で発電された電力量の約29倍に相当するとしている。

forbes.com 原文

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