オープンデータ戦略でAI基盤拡大、競合各社も同方向へ
Lakehouseは、Databricksの象徴的なアーキテクチャであり、データウェアハウスの構造とデータレイクの柔軟性を組み合わせたものだが、自らの成功の犠牲者でもある。顧客はデータをベンダーのシステム内に閉じ込めるのではなく、オープンな形式で、自らの管理下に置くべきだという中核的な考え方は、データ業界全体で広く採用されてきた。ゴドシは、Snowflakeを含む競合他社について、「まだ完全にはそこに至っていないが、同じ方向に進んでいる」と認めた。
LakebaseとLTAPは、運用データベースと分析システムを同じ基盤データ上に持ち込もうとする同プラットフォームの試みである。同社は、トランザクションエンジンと分析エンジンを分離したまま、1つのデータコピーから稼働できると主張しており、ゴドシはそれがLTAPを従来のHTAPアプローチと区別する点だと述べる。
Databricksは、上流と下流から挟まれる恐れ
Snowflakeの制約は、強力な分析フランチャイズを守りながら、隣接するデータベース領域へ進出していることだ。同様に、SingleStoreの制約は、このアーキテクチャの新規性に異議を唱えることはできても、自社のアプローチが同等の本番収益を大規模に生み出すことをなお証明しなければならない点にある。Oracleは逆の位置から出発している。従来型の運用データベース市場と、Databricksがいま浸透しようとしている企業との関係を握っているからだ。
「Databricksは拡大できるが、AIフロンティアラボは下流へ進むことができ、ハイパースケーラーは上流へ進むことができる。SnowflakeもDatabricksが支えるものに近いサービスを提供しようとしている。Databricksはその中間に挟まれる可能性がある」とオーウェンは指摘する。「Databricksの重要な優位性は、データのオープンフォーマットにあり、企業はデータを自由に出し入れできる。この哲学は、Snowflakeを持たない新規企業にとって魅力的だ」。
ゴドシが提案する検証方法は、製品マーケティング上の議論よりも単純だ。「証明はLakebaseの性能に表れる」と彼は言う。さらに、DatabricksがLakebaseについて語らなくなったら投資家は自分に責任を問うべきであり、競合比較は各社が使うラベルではなく、そのデータベース技術に結びついた売上高に基づいて行うべきだと述べた。
DatabricksのIPOは近いのか
今回の資金調達により、DatabricksはIPOを遅らせる柔軟性も高めた。ゴドシは、同社がAnthropic(アンソロピック)やOpenAIより前に上場する可能性は今や「非常に低い」と述べる。市場の変動、バリュエーションの変化、金利の変動、そしてプロセスをより煩雑で不確実なものにし得る大型テクノロジー企業の上場の波を理由に挙げている。
ゴドシは、この判断がDatabricksが無期限に非公開企業であり続ける計画を意味するものではないと強調した。同社はすでに、機関投資家との定期的な対話を含め、上場企業に関連する多くの慣行を取り入れている。目的は、「市場がもう少し安定」し、「より穏やかな水域」になるのを待ちながら、将来の上場に備え続けることだと彼は述べた。
「今回の調達は、AI戦略を加速するとともに、将来のAI関連買収を支えることを意図している。公平に言えば、AIインフラモデルは従来型ソフトウェアモデルより資本集約的だが、Databricksはその2つの混合だ」とオーウェンは言う。「長期的には、投資家は同社が設備投資を減らしながら、持続的にプラスのフリーキャッシュフローを生み出すことを望むだろう」。


